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第209回 「太陽がいっぱい」



第209回高宮映画祭 2018年7月14日(土)
【 太陽がいっぱい 】
1960年 フランス/イタリア映画 1時間58分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時30分予定

【解説】
 ギラギラと輝く太陽の下、青春の野望をのせてドロンの眼がきらめく。鮮烈なサスペンスと甘美なメロディに彩られた永遠の名作。
「禁じられた遊び(1952)」「居酒屋(1956)」等ですでに世界の巨匠として評価されていたルネ・クレマン監督によるピカレスク・サスペンスの傑作。日本で大ヒットし、主演のアラン・ドロンを世界的スターに押し上げた作品でもある。原作はヒッチコックにより映画化された「見知らぬ乗客」があるパトリシア・ハイスミスの「才人リプリー君」。
撮影がフランスで最も重要なカメラマン、アンリ・ドカエ。音楽のニーノ・ロータによる旋律はあまりにも有名。
【あらすじ】
 貧しい青年トムが、富豪の友人フィリップを殺害した。そして、彼に成り済まして財産を奪おうとする。身分証の偽造や筆跡の練習、トムの緻密な計画は完璧に見えたが……。

【スタッフ】
監督:ルネ・クレマン
原作:パトリシア・ハイスミス
脚本:ポール・ジェゴフ
ルネ・クレマン
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:ニーノ・ロータ
【キャスト】
アラン・ドロン …… トム・リプレー
マリー・ラフォレ …… マルジュ・デュヴァル
モーリス・ロネ …… フィリップ・グリーンリーフ

第208回 「打撃王」



第208回高宮映画祭 2018年6月2日(土)
【 打撃王 】
1942年 アメリカ映画 2時間7分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時40分予定

【解説】
 ニューヨーク・ヤンキースで連続出場の記録を打ち立て、野球の神様ベーブ・ルースと共にヤンキースの黄金時代を築いた不世出のメジャー・リーガー、ルー・ゲーリッグ(一塁手)の劇的な半生を描いた伝記ドラマ。1925年から1939年までの2130試合連続出場記録は50年後の広島カープの衣笠祥雄(三塁手、一塁手1970年10月19日 〜 1987年10月22日の17年間2215試合)まで待たなければならなかった。同じ大リーグでは60年後にボルチモア・オリオールズのカル・リプケン(遊撃手、三塁手1982年5月30日 〜 1998年9月20日の16年間2632試合)が更新したが、時代を考えると記録の偉大さが判る。
“ヤンキースの誇り”と呼ばれたルー・ゲーリッグは1939年、筋萎縮性側索硬化症という難病の進行により引退。2年後、37歳という若さで亡くなった。
【あらすじ】
 ニューヨークのドイツ系移民の貧困家庭に生まれたゲーリッグ。彼は少年の頃からメジャー・リーガーを志していたが、機械技師にさせたい母の願いからコロンビア大学へ進む。だが、学内では野球に励み、彼の類い希な素質を認めた記者を通じてヤンキースと契約を結ぶことに。やがて、メジャーにデビューしたゲーリッグはたちまち人気スターとなり、シカゴで出会ったエレノアと結婚する。そしてなおも活躍し、二千回以上の連続出場を果たすが、その頃から、ある難病がゲーリッグの体を確実に蝕み始めていた…。

【スタッフ】
監督:サム・ウッド【誰が為に鐘は鳴る (1943)等】
製作:サミュエル・ゴールドウィン【我等の生涯の最良の年 (1946)等】
脚本:ハーマン・J・マンキウィッツ【市民ケーン (1941)等】
ジョー・スワーリング【救命艇(1944)等】
撮影:ルドルフ・マテ【海外特派員 (1940)等】
音楽:リー・ハーライン【ピノキオ (1940)等】
【キャスト】
ゲイリー・クーパー …… ルー・ゲーリッグ
テレサ・ライト …… エレノア・ゲーリッグ
ベーブ・ルース …… 本人
ウォルター・ブレナン …… 記者サム・ブレイク

第207回 「無法松の一生」



第207回高宮映画祭 2018年5月12日(土)
【 無法松の一生 】
1943年 日本映画 1時間29分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時10分予定

【解説】
1938年(昭和13年)。八幡製鉄所に勤務していた小倉生まれの作家岩下俊作が発表した『富島松五郎伝』が原作。戦時中の本作を始めとして、高度経済成長期の1965年まで4回映画化された。めまぐるしく変わる時代に抗って生きる意気と侠気の男、富島松五郎の人生は日本人の心の琴線に触れて止まない。
1943年に製作された本作は物語の要ともいうべき、未亡人との関わりが時の内務省の検閲により大幅に削除された。戦後もGHQにより明治の学生気質を表す部分が削除されるなど不幸な時代を背負った作品でもあるが、いまだに日本映画屈指の傑作として評価されている。ちなみに宝塚歌劇団から請われて本作で映画デビューした吉岡夫人役の園井恵子は、宝塚退団後に籍を移した移動劇団の活動拠点であった広島で原爆に遭い、32歳で死去した。(このいきさつは新藤兼人監督の映画「さくら隊散る」やジャーナリスト堀川恵子の著作「戦禍に生きた演劇人たち 演出家八田元夫と桜隊の悲劇」で語られている。ぜひ一読してほしい。「さくら隊散る」はDVD化されている。)
【あらすじ】
 明治30年、小倉に無法松と呼ばれる人力俥夫の松五郎がいた。松五郎は堀に落ちてけがをした少年・敏雄を助ける。敏雄の父親は陸軍大尉の吉岡小太郎であり、これが縁で松五郎は吉岡家に出入りするようになった。しかし、吉岡大尉は雨天の演習で風邪を引き急死した。夫人のよし子は、敏雄が気の弱いことを心配して松五郎を頼りにする。松五郎は夫人と敏雄に献身的に尽くしていくのだったが …… 。

【スタッフ】
監督:稲垣浩
原作:岩下俊作
脚本:伊丹万作
撮影:宮川一夫
【キャスト】
阪東妻三郎 … 富島松五郎
月形龍之介 … 結城重蔵
永田靖 … 吉岡小太郎
園井恵子  … 夫人よし子
川村禾門  … 吉岡敏雄
沢村晃夫ト … 敏雄の少年時代
(長門裕之)
杉狂児 … 宇和島屋

第206回 「心の指紋」



第206回高宮映画祭 2018年4月14日(土)
【 心の指紋 】
1996年 アメリカ映画 2時間3分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時40分予定

【解説】
監督のマイケル・チミノは「ダーティハリー2(1973)」の脚本でクリント・イーストウッドに認められ、イーストウッド主演の「サンダーボルト(1974)」で監督デビューした。ベトナム戦争を題材とした映画の総決算ともいうべき「ディア・ハンター(1978)」ではアカデミー賞の作品・監督を始め5部門を獲得し、頂点を極めたが、次作の「天国の門(1981)」では莫大な赤字により老舗の映画会社ユナイテッド・アーティスツ=UAを倒産させるというジェットコースターのような映画人生であった。本作はマイケル・チミノ最後の長編劇映画となる。
【あらすじ】
 末期ガンを宣告された犯罪者の少年ブルーはインディアンに伝わる伝説の聖なる山に行けば新たな生命を得られると信じ、脱走を企てる。この事件に巻き込まれた担当医師は逃避行の果てに決断した …… 。

【スタッフ】
監督:ウディ・ハレルソン
脚本:チャールズ・リーヴィット
撮影:ダグ・ミルサム
音楽:モーリス・ジャール
歌 :エスター・フィリップス
「What A Difference A Day Made」
【キャスト】
ウディ・ハレルソン  …… 医師マイケル
ジョン・セダ  …… ブルー
アン・バンクロフト …… レナータ
アレクサンドラ・タイディングス …… マイケルの妻
マット・マルハーン
タリサ・ソト
ハリー・ケリー・Jr

第205回 「セントラル・ステーション」



第205回高宮映画祭 2018年3月10日(土)
【 セントラル・ステーション 】
1998年 ブラジル映画 1時間51分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時25分予定

【解説】
ブラジルといえばリオのカーニバルやサッカーで親近感は持っているものの、映画となると知名度は低いものです。実は本作のようにきらりと光る作品が意外とあるのも事実です。本作は第48回ベルリン国際映画祭の金熊賞(最優秀作品賞)も受賞した秀作です。同監督にはチェ・ゲバラの青春時代を描き、日本でもヒットした米英資本の「モーターサイクル・ダイアリーズ」があります。
【あらすじ】
 かつて教師をしていたドーラは、今はリオデジャネイロの中央駅で代筆業を営んでいる。字の書けない人のために手紙を書くのが彼女の仕事だが、次第に何の感情も持たないようになり、その手紙を実際に出すことはほとんどなくなっていた。ある日、一人の女性が夫宛の手紙を頼みに来た。しかしその女性は直後に交通事故で死亡、9歳の少年ジョズエが残される……。

【スタッフ】
監督:ヴァルテル・サレス(ウォルター・サレス)
脚本:ホアオ・エマヌエル・カルネイロ
マルコス・ベルンステイン
撮影:ヴァルテル・カルヴァーリョ
音楽:アントニオ・ピント
ジャック・モレレンバウム
【キャスト】
フェルナンダ・モンテネグロ …… ドーラ
ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ …… ジョズエ
マリリア・ペーラ  …… イレーネ

第204回 「丹下左膳餘話 百萬兩の壺 」



第204回高宮映画祭 2018年2月10日(土)
【 丹下左膳餘話 百萬兩の壺 】
1935年 日本映画 1時間32分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時05分予定

【解説】
林不忘の新聞連載小説『新版大岡政談』で生み出された、隻眼隻手のニヒルなアンチヒーロー、丹下左膳。監督は黒澤明とほぼ同世代で、シナリオ集団「鳴滝組」の中心選手としてヒット作を連発していた早世の天才映画監督・山中貞雄。この左膳は山中が大胆にもホームドラマ風人情喜劇の主人公に据え、新たに造形した時代劇の傑作である。山中については監督として残された作品は少ないが、小津安次郎などその才能を惜しむ人は多く、日本映画史に刻まれた足跡は小さくない。
主演は丹下左膳といえばこの人、福岡県豊前出身の大スター、大河内傳次郎。1928年から1954年にかけ、16本の作品で同役を演じた。
【あらすじ】
 とある小藩に伝わるこけ猿の壺。実はこの壺に先祖が埋め隠した百万両のありかが示されていることが判明する。だが、壺は先日江戸の道場屋敷に婿入りした弟・源三郎が知らずに持って行ってしまっていた。こけ猿の壺の行方と左膳の関わりや如何に……。

【スタッフ】
監督:山中貞雄
【河内山宗俊】【人情紙風船】
原作:林不忘(作者の拒絶によりクレジットされず)
脚本:三村伸太郎
撮影:安本淳
音楽:西梧郎
【キャスト】
大河内傳次郎 …… 丹下左膳
喜代三   …… お藤
沢村国太郎  …… 柳生源三郎
山本礼三郎 …… 興吉
高勢実乗 …… 茂十
鳥羽陽之助 …… 当八
宗春太郎 …… ちょい安
花井蘭子 …… 荻野
深水藤子 …… お久

第203回 「大空港」



第203回高宮映画祭 2018年1月13日(土)
【 大空港 】
1970年 アメリカ映画 2時間16分
開場18時10分
上映18時20分
終映20時40分予定

【解説】
突然の災害に人はどう立ち向かうかという一連のパニック映画の走りとなった作品。原作はアーサー・ヘイリーによるベストセラー小説。全米で驚異の四百万部を売りつくした。未曾有の危機に直面した様々な人物模様を豪華オールスター・キャストによりグランドホテル形式でサスペンス豊かに描く航空パニックの傑作で、後に続く「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」「大地震」などの先鞭となった。本作もエアポート・シリーズとして3作品が続く。ただ乗り常習犯となるおばあちゃん役で戦前からの名優ヘレン・ヘイズがいい味を出しており、アカデミー助演女優賞を受賞した。

【あらすじ】
 ローマ行きの旅客機内に、爆弾が持ち込まれているという通報が入った。機長と主任スチュワーデスは、爆弾の入ったアタッシュ・ケースを確保しようとするが、犯人は爆弾もろとも自殺してしまう。そしてその衝撃で、旅客機の胴体に亀裂が入り、空中分解の危機が訪れる。急遽、旅客機はケネディ空港へ向けて転回するが、空港は猛吹雪のため一切の機能を停止していた……。

【スタッフ】
監督:ジョージ・シートン
【三十四丁目の奇蹟】【喝采】
原作:アーサー・ヘイリー
脚本:ジョージ・シートン
撮影:アーネスト・ラズロ
【ニュールンベルグ裁判】【ミクロの決死圏】
音楽:アルフレッド・ニューマン
【20世紀FOXテーマ】【わが谷は緑なりき】【慕情】
【キャスト】
バート・ランカスター  …… メル・ベイカースフェルド空港長
ディーン・マーティン  …… バーン・デマレスト機長
ジーン・セバーグ  …… タニア・リビングストン
ジャクリーン・ビセット …… グエン
ジョージ・ケネディ  …… ジョー・パトローニ
ヘレン・ヘイズ  …… クォンセット夫人
ヴァン・ヘフリン  …… D・O・ゲレロ
モーリン・ステイプルトン…… イネーズ・ゲレロ

第202回 「白い恋人たち」



第202回高宮映画祭 2017年12月16日(土)
【 白い恋人たち 】
1968年 フランス映画 1時間50分
開場18時10分
開映18時30分
終映20時20分予定

【解説】
1968年に製作された1968年2月6日から2月18日まで、フランスのグルノーブルで行われた冬季オリンピックの記録映画である。「男と女」等で卓越した演出力を見せたクロード・ルルーシュとピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインのドキュメントなどで高い評価を得たフランソワ・レシャンバックの共同監督。フランシス・レイが作曲した同名のメインテーマ曲もよく知られているが、意表を突いた視点でオリンピックという舞台そのものを多角的に捉える事に成功している。
1968年、五月革命といわれるパリで起きたゼネストを主体とする反体制運動でカンヌ映画祭は中止となり、上映されるはずであったこの映画は40年後の2008年のカンヌ映画祭において、クラシック部門でオープニングムービーとして上映された。会場にはクロード・ルルーシュも現れ、映画は観客から再度絶賛を受けた。アルペンスキー三冠王のジャン=クロード・キリー、銀盤の妖精ペギー・フレミングなど当時のスタープレイヤーの表情が見られるのもウィンタースポーツファンには楽しい作品です。

【スタッフ】
監督:クロード・ルルーシュ
フランソワ・レシャンバック
音楽:フランシス・レイ

第201回 「宮本武蔵」



第201回高宮映画祭 2017年11月11日(土)
【 宮本武蔵 】
1961年 日本映画 1時間50分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時25分予定

【解説】
監督の内田吐夢は無声映画時代から日本映画の巨匠として君臨していたが、太平洋戦争の最中に満映に入り、映画を撮ることも出来ず戦後にかけて13年間中国に留め置かれた。1954年復員した翌年に「血槍富士」で復帰したのち「大菩薩峠」「森と湖のまつり」「飢餓海峡」など独自の死生観をもって際立った作品を撮り続けた。内田は『宮本武蔵』にさして関心があったわけではなかったが、東映の要請でヒット狙いの期待を一身に背負って引き受けたものである。内田の狙いは、この企画で東映に貸しを作り、中国抑留時代から暖めていた「写楽」を映画化することにあった。一方主演の中村錦之助は東映のスターであったが、演技者としての脱皮を模索しており、『宮本武蔵』で監督の容赦ない演出により演技開眼したとも言われている。5年間でシリーズ全5部作の第1作である本作は一人の武芸者の成長物語であるが、一人の役者の成長物語でもある。ここに並みの監督ではない内田吐夢の真骨頂がある。
【あらすじ】
慶長五年九月、関ヶ原の合戦で敗れた西軍に加わっていた武蔵(たけぞう)と又八は、お甲とその娘の朱実に救われる。二人は戦場で死んだ侍から金品を奪う盗賊だった。朱実に誘惑された又八はお甲母娘とともに姿を消してしまう。豊臣方の残党として手配された武蔵は、又八の許婚のお通と七宝寺の沢庵和尚の手により生け捕りにされ、剣を捨てた …… 。

【スタッフ】
監督:内田吐夢
原作:吉川英治
脚本:成沢昌茂、鈴木尚之
音楽:伊福部昭
【キャスト】
中村錦之助 …… 新免武蔵
三國連太郎 …… 宗彭沢庵
木村功 …… 本位田又八
浪花千栄子 …… お杉(又八の母)
入江若葉 …… お通(又八の許婚)
風見章子 …… お吟(武蔵の姉)
木暮実千代 …… お甲(野盗の情婦)
丘さとみ …… 朱美(お甲の養女)
花沢徳衛 …… 青木丹左ェ門(池田家家臣)
宮口精二 …… 竹細工屋喜助
赤木春恵 …… 竹細工屋の妻

第200回 「アラビアのロレンス」



第200回高宮映画祭 2017年10月1日(日)
【 アラビアのロレンス 】
1962年 イギリス映画 3時間47分
開場11時30分
前編12時00分
休憩14時20分(頃)
後編14時40分(頃)
終映16時15分


【解説】
「逢びき(1946)」「旅情 (1955)」「戦場にかける橋(1957)」「ドクトル・ジバゴ (1965)」等など、小品から大作までを手がけて駄作のない巨匠、デヴィッド・リーンの最高傑作。主人公T・E・ロレンス役のピーター・オトゥールはあたかも本人が憑依したかのような演技で、鬼気迫るものがある。本作のテーマ、“人間と自然”“西欧文明と異文化の相克”を徹底して描いた圧倒的なスケール感には素朴に感動してしまう。作品、監督、撮影、美術、音楽他、アカデミー賞7部門を受賞。
【あらすじ】
 1916年、カイロに赴いている英国陸軍のロレンス少尉は、トルコへの反乱に意気込むアラブ民族の現状を確かめに向かった。そこで彼は反乱軍の非力を痛感し、アラブ種族をまとめ上げてゲリラ戦へ打って出ることに。やがて、トルコの一大拠点を巡って激闘を展開し、勝利する。そして、再びゲリラ戦の指揮官として新しい任務を与えられ、トルコ軍を打倒するロレンス。だが、一方でアラブ同士の争いが起こり、彼も尽力むなしく徐々に孤立していく…。
【スタッフ】
監督:デヴィッド・リーン
製作:サム・スピーゲル「アフリカの女王」「波止場」
原作:T・E・ロレンス「知恵の七柱」
脚本:ロバート・ボルト「ドクトル・ジバゴ」「わが命つきるとも」
撮影:フレディ・ヤング「炎の人ゴッホ」「ライアンの娘」
音楽:モーリス・ジャール
【キャスト】
出演:
ピーター・オトゥール…… ロレンス
アレック・ギネス   …… ファイサル王子
オマー・シャリフ   …… アリ酋長
アンソニー・クイン …… アウダ・アブ・タイ族長
ジャック・ホーキンス…… アレンビー将軍
アーサー・ケネディ …… 新聞記者ベントリー
クロード・レインズ …… ドライデン顧問
ホセ・ファーラー   …… ベイ司令官
アンソニー・クエイル…… ブライトン大佐

第199回 「西鶴一代女」



第199回高宮映画祭 2017年9月2日(土)
【 西鶴一代女 】
1952年 日本映画 2時間17分
開場18時10分
上映18時20分
終映20時40分予定

【解説】
江戸時代(1600年代)、大坂の浮世草子の作者井原西鶴の『好色一代女』を、依田義賢が脚色し溝口健二が監督した文芸作品。ヴェネチア国際映画祭で監督賞を受賞し、以降「雨月物語」「山椒大夫」と3年連続での同賞受賞により世界的にも、巨匠溝口の名を知らしめた。
【あらすじ】
奈良の荒れ寺に集まる街娼たち。年老いたお春は羅漢堂に入り、過去に出会った男の面影を思い浮かべていた。御所勤めをしていたお春が歩む流転の人生とは …… 。

【スタッフ】
監督:溝口健二
原作:井原西鶴「好色一代女」
脚本:依田義賢
美術:水谷浩
音楽:斎藤一郎
【キャスト】
田中絹代  …… お春
山根寿子  …… 奥方
三船敏郎 …… 勝之介
宇野重吉 …… 扇屋弥吉
菅井一郎 …… お春の父新左衛門
進藤英太郎 …… 笹屋嘉兵衛
大泉滉 …… 笹屋番頭文吉
沢村貞子 …… 笹屋女房お和佐
清水将夫 …… 菊小路
加東大介 …… 菱屋太三郎
柳永二郎 …… 田舎大尽

第198回 「戦争のはらわた」



第198回高宮映画祭 2017年8月12日(土)
【 戦争のはらわた 】CROSS OF IRON
1975年 西ドイツ/イギリス映画 2時間07分
開場18時20分
上映18時30分
終映20時40分予定

【解説】
原題は鉄の十字(CROSS OF IRON)。ドイツ軍最高の名誉、鉄十字勲章(IRON CROSS)をひっくり返しところに作品が意図する皮肉が込めらた反戦映画です。監督はハリウッドの異端児サム・ペキンパー。タイトルバックに流れる歌、「幼いハンス」はドイツの古い童謡で、子どもの旅立ちと親子の別離、そして時を経て変わり果てたハンスに誰も気づかないが、母親は判ってくれたという再会を歌った歌です。日本では「ちょうちょう」として親しまれているが、ここでは反戦のメッセージとなっている。奇しくもこの年はサイゴン陥落によりベトナム戦争が終結した年でもある。
【あらすじ】
1943年ロシア戦線。一時はスターリングラードまで侵攻したドイツ軍も、今やソ連軍の猛反撃にあい、後退の連日だ。最前戦を死守するブラント大佐(ジェームズ・メイソン)の連隊は、地獄の日々であり、兵隊達には祖国の栄誉も何もなかった。一方、貴族の末裔で名誉欲が強く、ヒットラーから贈られる“鉄十字章”の栄誉獲得に執念を抱いている新任の中隊長ストランスキー大尉(マクシミリアン・シェル)と人間味ある連隊一の戦闘能力を持つスタイナー伍長(ジェームズ・コバーン)との対立は深まっていく …… 。

【スタッフ】
監督:サム・ペキンパー「ワイルドバンチ (1969)」「ゲッタウェイ (1972)」など
原作:ウィリー・ハインリッヒ
脚本:ジュリアス・J・エプスタイン/ハーバート・アスモディ
撮影:ジョン・コキロン
音楽:アーネスト・ゴールド

【キャスト】
ジェームズ・コバーン  …… シュタイナー
マクシミリアン・シェル …… シュトランスキー大尉
センタ・バーガー  …… エヴァ
デヴィッド・ワーナ …… キーゼル大尉
ジェームズ・メイソン  …… ブラント大佐

第197回 「けんかえれじい」



第197回高宮映画祭 2017年7月1日(土)
【 けんかえれじい 】
1966年 日本映画 1時間26分
開場18時40分
上映19時00分
終映20時30分予定

【解説】
大正12年生まれの鈴木清順監督は戦後の日本映画界でも特異な経歴の持ち主である。松竹入社後、1954年には勧められて日活に移る。1956年監督となり、年に3本から多いときは6本ものプログラムピクチャーといわれた作品群を作り続けた。本作も日活直営館に降ろしていく作品の一つであったが、独特の世界観と手堅い手腕で作られた作品には支持が多い。「けんかえれじい」は日活時代12年間の監督作40本の内39本目で、もっとも脂が乗り切った時期の作品である。翌年1967年「殺しの烙印」を製作後、日活を解雇され、一時は社会問題にもなった。1980年の「ツィゴイネルワイゼン」では日本アカデミー賞作品賞及び監督賞を獲得している。
【あらすじ】
昭和の始め、岡山中学の名物男“喧嘩キロク”。キロクに喧嘩のコツを教えるのが、先輩のスッポン。そのスッポンのすすめでキロクは、OSMS団に入団した。OSMS団とは岡山中学五年生タクアンを団長とするガリガリの硬派集団だ。そのOSMS団と関中のカッパ団とが対決した。キロクの暴れぶりは凄まじく、この喧嘩で忽ち副団長となった……。

【スタッフ】
監督:鈴木清順
原作:鈴木隆
脚本:新藤兼人
撮影:萩原憲治
美術:木村威夫
音楽:山本丈晴

【キャスト】
高橋英樹 …… キロク
浅野順子 …… 道子
川津祐介 …… スッポン
宮城千賀子…… 道子の母ヨシノ
佐野浅夫 …… 近藤大尉
玉川伊佐男…… 喜多方中学校長
浜村純  …… アヒル先生
加藤武  …… マンモス先生
野呂圭介 …… 金田

第196回 「翼よ!あれが巴里の灯だ」



第196回高宮映画祭 2017年6月3日(土)
【 翼よ!あれが巴里の灯だ 】
1957年 アメリカ映画 2時間18分
開場18時10分
上映18時20分
終映20時40分予定

【解説】
 監督のビリー・ワイルダーはオーストリア出身で、1930年代からハリウッドに渡り『青髭八人目の妻』『ニノチカ』などで脚本家として名を成す。1940年代に入り、監督としても『深夜の告白』『失われた週末』『サンセット大通り』『お熱いのがお好き』と、フィルム・ノワールからラブコメディーまで幅広い作品を手がける。しかもどの作品も完成度が高く、アカデミー賞の常連であった。これは1950年代の最も脂が乗り切った時期の作品で、史上初の大西洋横断無着陸単独飛行の33時間にも及んだたった一人のドラマである。緻密な構成の脚本と演出は見事である。
【あらすじ】
有力者から資金を募り、ようやく“セントルイス魂”号を作り上げたチャールズ・A・リンドバーグは、1927年5月、いよいよ大西洋横断に向けてニューヨーク、ルーズヴェルト空港から飛び立った。だが、機上のリンドバーグを待ち受けていたのは、暴風雨や寒さといった自然の猛威、睡魔、そして絶対的な孤独感であった……。

【スタッフ】
監督:ビリー・ワイルダー
原作:チャールズ・A・リンドバーグ
脚本:ビリー・ワイルダー/ウェンデル・メイズ
撮影:ロバート・バークス/J・ペヴァレル・マーレイ
音楽:フランツ・ワックスマン

【キャスト】
ジェームズ・スチュワート
マーレイ・ハミルトン
バートレット・ロビンソン
マーク・コネリー
パトリシア・スミス
アーサー・スペース
チャールズ・ワッツ


第195回 「決断の3時10分」



第195回高宮映画祭 2017年5月6日(土)
【 決断の3時10分 】
1957年 アメリカ映画 1時間32分
開場18時20分
上映18時30分
終映20時05分予定

【解説】
 『折れた矢』や『縛り首の木』といった西部劇から『めぐり逢い』『避暑地の出来事』など幅広い題材を手堅い手腕で作り上げてきた職人監督、デルマー・デイヴィスの異色の西部劇。2007年には『3時10分、決断のとき』としてリメイクされたが、ジョン・フォードに代表される西部劇独特の情緒をもった味わいはオリジナルに軍配が上がる。クライマックスは名作『真昼の決闘』を思い出させる。

【あらすじ】
旱魃で牛の餌にも事欠く、零細牧場主がひょんな事から逮捕された強盗一味のボスを汽車で護送することになった。刑務所のあるユマ行きのその汽車が発車するのは3時10分。妻や子のため一家を支えるダンは、ボス奪還を図る一味とプライドをかけた闘いに臨むが……。

【スタッフ】
監督:デルマー・デイヴィス
原作:エルモア・レナード
脚本:ハルステッド・ウェルズ
撮影:チャールズ・ロートン・Jr
音楽:ジョージ・ダニング
主題歌:フランキーレイン
【キャスト】
グレン・フォード …… ベン・ウェイド(ボス)
ヴァン・ヘフリン …… ダン・エヴァンス(牧場主)
フェリシア・ファー …… エミー(酒場の女)
レオラ・ダナ …… アリス・エヴァンス(ダンの妻)


第194回 「ママの思い出」



第194回高宮映画祭 2017年4月8日(土)
【 ママの想い出 】
1948年 アメリカ映画 2時間14分
開場18時10分
上映18時20分
終映20時35分予定

【解説】
 「陽のあたる場所 (1951)」「シェーン (1953)」「ジャイアンツ (1956)」などの巨匠スティーヴンスの愛すべき小品で、こうした家庭劇の中でもとりわけの秀作。舞台は1910年代のサンフランシスコ。ノルウェイからの移民一家の物語で、K・フォーブスの自伝小説(『ママの銀行預金』)の戯曲化が原作。美しく聡明で逞しく優しい、理想の母をアイリーン・ダンが完璧に演じた。

【あらすじ】
貧相な屋根裏部屋で一人の少女が、書き上げた原稿に目を通している。毎土曜の晩、父の給料を支払い別に分け終えると口癖に“ママの銀行預金に手をつけずにすんだ”と言う彼女の母を、その少女キャトリン(B・ベル・ゲデス)は暖かく回想する……。

【スタッフ】
監督:ジョージ・スティーヴンス
原作:キャスリン・フォーブス
脚本:ドゥウィット・ボディーン
撮影:ニコラス・ムスラカ
音楽:ロイ・ウェッブ
【キャスト】
アイリーン・ダン …… ママ
バーバラ・ベル・ゲデス …… キャトリン
オスカー・ホモルカ …… クリス伯父さん
フィリップ・ドーン …… パパ
サー・セドリック・ハードウィック …… 下宿人ハイドさん
エドガー・バーゲン …… 葬儀屋トーケソン
エレン・コービイ …… ママの妹トリナ

第193回 「インビクタス/負けざる者たち」



第193回高宮映画祭 2017年3月11日(土)
【 インビクタス/負けざる者たち 】
2009年 アメリカ映画 2時間14分
開場18時10分
上映18時20分
終映20時35分予定

【解説】
 「許されざる者(1990)」「ミリオンダラー・ベイビー(2004)」で2度のアカデミー賞、作品・監督賞を得たクリント・イーストウッド監督が、アパルトヘイト(人種隔離政策)後の南アフリカで開催されたラグビーワールドカップを巡る感動の実話を映画化したヒューマン・ドラマ。
アパルトヘイト撤廃後も人種間対立が残る中、国民が一つにまとまる大きな転機となった自国開催のラグビーW杯での奇跡の初優勝までの道のりを、ネルソン・マンデラ大統領と代表チーム・キャプテンを務めたフランソワ・ピナール選手との間に芽生える絆を軸に描き出す。主演はモーガン・フリーマンとマット・デイモン。エンディングのラグビーワールドカップのテーマ曲は感動です。

【あらすじ】
1994年、初めて全国民が参加した総選挙が実施され、ネルソン・マンデラは南アフリカ初の黒人大統領に就任する。しかしアパルトヘイト撤廃後も、白人と黒人の人種対立と経済格差は依然として解消されず、国家はいまだ分断状態にあった。マンデラ大統領にとって国民の統合こそが悲願であり、自ら寛容の精神で範を示し、国民に和解と融和を呼びかける。そして、翌95年に南アフリカで初開催されるラグビーW杯を国民融和の絶好のチャンスと捉える。彼は、長らく国際試合から閉め出され弱小化していた代表チームのキャプテン、フランソワ・ピナールを官邸に招き、そして語りかけた …… 。

【スタッフ】
監督:クリント・イーストウッド
脚本:アンソニー・ペッカム
撮影:トム・スターン
音楽:カイル・イーストウッド/マイケル・スティーヴンス
【キャスト】
モーガン・フリーマン …… ネルソン・マンデラ
マット・デイモン ……… フランソワ・ピナール

第192回 「風と共に去りぬ」



第192回高宮映画祭 2017年2月11日(土)祝日
【 風と共に去りぬ 】
1939年 アメリカ映画 3時間45分
開場11時40分
解説12時00分
上映12時05分
休憩13時40分(15分)
終映16時00分予定

【解説】
 原作は1936年6月に出版され、世界的ベストセラーとなったマーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』。南北戦争前後のアトランタを舞台に、炎のような女、スカーレット・オハラの波乱万丈の半生を描く。製作者デヴィッド・O・セルズニックは出版の翌月に早くも映画化権を獲得し、その後3年の歳月と当時の金額で390万ドルの製作費をかけて全編で3時間45分という大長編映画としてを完成させた。
1939年12月15日にワールドプレミアとして初公開し、空前の大ヒットとなった映画である。1940年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞(ヴィヴィアン・リー)、助演女優賞(ハティ・マクダニエル・黒人俳優初)ほか特別賞を含め10部門を受賞した。ちなみに1936年7月以降スカーレットを演じる女優探しを始め、以後2年4ヶ月の間に面接した候補者は1,400人で、スクリーンテストを受けた者は90人といわれた。

【あらすじ】
南北戦争勃発寸前のアメリカ。南部の大富豪の娘スカーレット・オハラは、名家の御曹司アシュレー(レスリー・ハワード)に思いを寄せていた。しかし、彼が別の女性と結婚するといううわさを聞いてしまい、嫉妬からとんでもない行動を取ってしまう。…。

【スタッフ】
監督:ヴィクター・フレミング(他にジョージ・キューカー/サム・ウッド)
製作:デヴィッド・O・セルズニック
原作:マーガレット・ミッチェル
脚本:シドニー・ハワード
撮影:アーネスト・ホーラー/レイ・レナハン
音楽:マックス・スタイナー
【キャスト】
ヴィヴィアン・リー …… スカーレット・オハラ
クラーク・ゲイブル ……… レット・バトラー
レスリー・ハワード ……… アシュレイ・ウィルクス
オリヴィア・デ・ハヴィランド … メラニー・ハミルトン
トーマス・ミッチェル …… ジェラルド・オハラ
バーバラ・オニール …… エレン・オハラ
ハティ・マクダニエル …… マミー
ジェーン・ダーウェル …… ドーリー
ウォード・ボンド ………… トム

第191回 「男はつらいよ」



第191回高宮映画祭 2018年1月28日(土)
【 男はつらいよ 】
1969年 日本映画 91分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時05分

【解説】
 26年にわたる下町人情大河喜劇映画シリーズの記念すべき第1作。
【あらすじ】
中学生のときに家出した車寅次郎は20年ぶりに葛飾柴又に帰ってきた。しかしさっそく妹さくらの見合いをぶち壊してしまい、再び家を出ることにする。奈良を訪れた寅次郎は幼なじみの冬子と再会し、彼女に恋をしてしまうのだが…。

【スタッフ】
監督:山田洋次
原作:山田洋次
脚本:山田洋次/森崎東
撮影:高羽哲夫
音楽:山本直純

【キャスト】
渥美清 … 車寅次郎
倍賞千恵子 … さくら
前田吟 … 博
森川信 … おいちゃん
三崎千恵子 … おばちゃん
太宰久雄 … たこ(隣の社長)
笠智衆 … 御前様
佐藤蛾次郎 … 寺男源さん
津坂匡章 … 登(寅の舎弟)
関敬六 … 司会者
志村喬 … 博の父
光本幸子 … マドンナ冬子

第190回 「5つの銅貨」



第190回高宮映画祭 2016年12月10日(土)
【 5つの銅貨 】
1959年 日本映画 117分
開場18時20分
上映18時30分
終映20時30分

【解説】
 実在のコルネット奏者レッド・ニコルズ (Red Nichols) の奇跡のカムバックを軸としながら、彼と妻ボビー、娘ドロシーとの家族愛を描いた映画である。タイトルの「5つの銅貨」はレッド・ニコルズのバンド名であるが、ダニー・ケイの妻シルヴィア・ファインが同名の歌を作詞作曲し、歌手でもあるダニー・ケイが劇中で披露している。ルイ・アームストロングが本人役で登場してトランペットを演奏したり、ボブ・ホープが客役でカメオ出演したりするシーンもある。レッド・ニコルズ本人も、画面には登場しないが、トランペットのソロ演奏の吹き替えを行っている。配役はニコルズ役のダニー・ケイの他、ニコルズの妻ボビーをバーバラ・ベル・ゲデス、10代になった娘ドロシーをチューズデイ・ウェルドが演じている。
【あらすじ】
1920年代、田舎からニューヨークへ出てきたコルネットの得意な青年レッド・ニコルズは、ウィル・パラダイス楽団に入る。レッドは、知り合った歌手のボビーとのデートで訪れたルイ・アームストロングの出演する闇酒場で、飛び入りで見事なセッションをしたことから実力を認められるようになった。ボビーと結婚して独立し、ディキシーランド・ジャズ・バンドのファイブ・ペニーズ楽団を結成して、巡業を始めた。娘のドロシーが産まれ、若き日のジミー・ドーシーやグレン・ミラーも加わった楽団も順調だったが……。

【スタッフ】
監督:メルヴィル・シェイヴルソン
脚本:ジャック・ローズ/メルヴィル・シェイヴルソン
撮影:ダニエル・L・ファップ
作詞作曲:シルヴィア・ファイン
音楽:リース・スティーヴンス

【キャスト】
ダニー・ケイ  … レッド・ニコルズ
バーバラ・ベル・ゲデス … 妻ボビー
ルイ・アームストロング … 本人
チューズデイ・ウェルド … 娘ドロシー
スーザン・ゴードン  … 娘ドロシー(幼少期)


第189回 「虎の尾を踏む男達」


第189回高宮映画祭 2016年11月12日(土)
【 虎の尾を踏む男達 】
1945年 日本映画 59分
開場18時30分
上映19時00分
終映20時00分

【解説】
 能の『安宅』を下敷きにした歌舞伎『勧進帳』を題材に、義経・弁慶一行の安宅の関所越えを描いた作品。終戦直後に完成しながら検閲の関係で永らく未公開となり、1952年(昭和27年)にようやく劇場公開された。大河内伝次郎演じる威風堂々の弁慶と軽佻浮薄なエノケン強力の対比の妙。息詰まる関所での問答とその後の晴れやかでいて物哀しいエピローグ。黒澤初の時代劇映画となるが、巨匠として名声を確立していく前の黒澤明の緩急自在の演出が堪能できる傑作。

【あらすじ】
兄の将軍源頼朝に追われる身となった義経は、山伏姿に変装して弁慶らと共に唯一の理解者、奥州の藤原秀衡のもとへ向かう。が、途中の安宅(あたか)の関所では関守・富樫左衛門が山伏姿に身をやつした義経一行を待ち構えていたのだった。そのことを麓の村で雇ったおしゃべりな強力(ごうりき)から知らされた一行は、弁慶の計略で義経を強力姿にすることで穏便に関所越えを目指すのだったが……。

【スタッフ】
監督:黒澤明(4作目)
脚本:黒澤明
撮影:伊藤武夫
音楽:服部正(ラジオ体操第一作曲)

【キャスト】
大河内伝次郎 … 武蔵坊弁慶
藤田進  … 富樫
榎本健一  … 強力
森雅之  … 亀井
志村喬  … 片岡
河野秋武  … 伊勢
小杉義男  … 駿河
横尾泥海男  … 常陸坊
仁科周芳(岩井半四郎) … 源義経
久松保夫  … 梶原の使者
清川荘司  … 富樫の使者


第188回 「夜の大捜査線」


第188回高宮映画祭 2016年10月8日(土)
【 夜の大捜査線 】
1967年 アメリカ映画 109分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時20分

【解説】
 秀逸なストーリーもさることながら、反目し合う主人公たちなど鋭い人間描写と緊迫感に満ちた演出が見事なサスペンスの傑作。原作はアメリカ探偵作家クラブの新人賞を受けたジョン・ボールの『夜の熱気の中で』。作品賞をはじめとする5部門でアカデミー賞を獲得した。レイ・チャールズの唄う主題歌もキマっている。

【あらすじ】
 偏見と差別の根強い南部、ミシシッピの田舎町で殺人事件が発生。通りがかりの黒人青年バージルの身柄が拘束された。しかし、彼はフィラデルフィアの敏腕刑事であり、皮肉にも助っ人として事件解決に協力することになる … 。難航する捜査に苛立ちをつのらせる地元の白人警察署長との対立、立ちはだかる人種偏見の壁。困難を乗り越え、事件は無事解決するかに思われたが……。

【スタッフ】
監督:ノーマン・ジュイソン
【シンシナティ・キッド】【屋根の上のバイオリン弾き】
脚本:スターリング・シリファント
撮影:ハスケル・ウェクスラー
編集:ハル・アシュビー
音楽:クインシー・ジョーンズ
主題歌:レイ・チャールズ

【キャスト】
ロッド・スタイガー … 警察署長 ビル・ギレスピー
シドニー・ポワチエ … 刑事 バージル・ティッブス
ウォーレン・オーツ … ビルの部下 サム・ウッド
リー・グラント … 被害者の夫人

第187回 「幕末太陽傳」


第187回高宮映画祭 2016年9月10日(日)
【 幕末太陽傳 】
1957年 日本映画 110分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時20分

【解説】
 落語の“居残り佐平次”を下敷きに、古典幕末の品川の遊郭に居座り続ける、お調子者で狡猾なひとりの男を描いたコメディ。舞台を文久2年(1962年)の品川に置き、長州の過激派高杉晋作、久坂玄瑞らによる英国公使館焼き討ちなどの史実を織り交ぜ幕末の世相を落語で洒落のめした作品。「居残り佐平次」以外にも「品川心中」「三枚起請」「お見立て」「明烏」といった落語ファンにはお馴染みの廓噺を随所にちりばめ、リズミカルにして畳み掛けるようなスピーディな展開、それでいてメリハリの利いた演出と、観る者を一瞬たりとも飽きさせない川島雄三監督の代表作にして日本映画を代表する傑作の1本。

【あらすじ】
 明治維新を目前にした江戸の品川。ここに北の吉原と並び称される遊郭があった。その遊郭の一室で、勘定を気にする仲間3人を尻目に呑めや歌えの大騒ぎをしている男こそ、主人公佐平次。この男、実は懐には一文の銭も持ち合わせていないのだが……。

【クレジット】
監督:川島雄三
脚本:田中啓一・川島雄三・今村昌平
撮影:高村倉太郎
音楽:黛敏郎
助監督:今村昌平

出演:フランキー堺 … 居残り佐平次
   左幸子  ……… 女郎おそめ
   南田洋子 ……… 女郎こはる
   石原裕次郎 …… 高杉晋作
   芦川いづみ …… 女中おひさ
   市村俊幸  …… 杢兵衛大盡
   金子信雄  …… 相模屋楼主伝兵衛
   山岡久乃  …… 相模屋女房お辰
   梅野泰靖  …… 息子徳三郎
   岡田真澄  …… 若衆喜助
   菅井きん  …… やり手おくま
   小沢昭一  …… 貸本屋金造
   西村晃   …… 気病みの新公
   熊倉一雄  …… のみこみの金坊
   殿山泰司  …… 仏壇屋倉造
   二谷英明  …… 長州藩士志道聞多
   小林旭   …… 久坂玄瑞
   他

第186回 「ニュルンベルク裁判」


第186回高宮映画祭 2016年8月14日(日)
【 ニュルンベルク裁判 】
1961年 アメリカ映画 194分
開場13時00分
上映13時10分
休憩   10分
終映16時40分

【解説】
 ナチス・ドイツが第二次世界大戦で犯した大罪や戦犯を裁いたニュルンベルク裁判を基に、豪華スターを迎えて、スタンリー・クレイマー監督によって映画化された作品。ドイツ側の弁護人を演じたマクシミリアン・シェルはこの映画で第34回アカデミー賞主演男優賞に輝いた。1962年に日本で公開された時は「ニュールンベルグ裁判」とタイトルされた。

【あらすじ】
 1946年、ドイツのニュルンベルクで国際軍事裁判が開かれた。そのうちの一つ、ナチ政権下エルンスト・ヤニングら4人の法律家が関わった2つの裁判の是非を巡り、占領国・被占領国双方の思惑も絡み、検察側・弁護側の間で激しい攻防が繰り広げられる。

【クレジット】
監督:スタンリー・クレイマー「手錠のまゝの脱獄 (1958)」
製作:スタンリー・クレイマー「真昼の決闘(1952)」
脚本:アビー・マン「刑事コジャックシリーズ」
撮影:アーネスト・ラズロ「愚か者の船(1965)」
音楽:アーネスト・ゴールド「栄光への脱出(1960)」

出演:スペンサー・トレイシー ……… ダン・ヘイウッド裁判長
   バート・ランカスター  ……… エルンスト・ヤニング
   リチャード・ウィドマーク …… タッド・ローソン
   モンゴメリー・クリフト  …… ルドルフ・ピーターセン
   マクシミリアン・シェル ……… ハンス・ロルフ
   マレーネ・ディートリッヒ …… バートルト夫人
   ジュディ・ガーランド  ……… アイリーン・ホフマン・ヴァルナー
   ウィリアム・シャトナー ……… ハリソン・バイヤーズ
   他

第185回 「炎のランナー」


第185回高宮映画祭 2016年7月16日(土)
【 炎のランナー 】
1981年 イギリス映画 124分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時40分

【解説】
 第一次世界大戦後のイギリス。スポーツがアマチュアリズム=エリート文化という、特権階級のものであった時代に、走ることによって栄光を勝ち取ろうとするユダヤ人のハロルド・エイブラハムズと神のために走るスコットランド人宣教師エリック・リデルの実在した二人のランナーを描いたドラマ。1924年の第8回パリ・オリンピックを舞台にした実話に基づく。監督は本作品が劇映画第一作のヒュー・ハドソン。ギリシャの音楽家「ヴァンゲリス」によるインストゥルメンタルのテーマ曲は大ヒット。アカデミー作品・脚本・作曲・衣装デザイン賞を受賞した


【あらすじ】
 1978年のロンドン、ハロルド・エイブラハムズ追悼の礼拝が始まり、アンドリュー・リンゼイ卿がスピーチを行っていた。物語は、彼らが胸には希望を抱き、踵には翼をつけて、走ることに夢中だった時代へさかのぼる。
 ユダヤ青年エイブラハムズは、陸上競技に天性の才能を持っていた。彼の好敵手は、ラグビーでも活躍していたリデル。二人は人種の偏見を超えて、深い友情で結ばれていく……。二人の青年が、オリンピックのそれぞれの競技で優勝するまでを、ヴァンゲリスの流麗なメロディに乗せて感動的に描く。

【クレジット】
監督:ヒュー・ハドソン
製作:デヴィッド・パットナム
脚本:コリン・ウェランド
撮影:デヴィッド・ワトキン
音楽:ヴァンゲリス

出演:ベン・クロス ………………… ハロルド・エイブラハムズ
   イアン・チャールソン ……… エリック・リデル
   イアン・ホルム ……………… コーチのサム・ムサビーニ
   ナイジェル・ヘイヴァース…… 学友アンドリュー・リンゼイ
   ナイジェル・ダヴェンポート… 選手団長バーケンヘッド卿
   ジョン・ギールグッド ……… 学長
   他


第184回 「白鯨」


第184回高宮映画祭 2016年6月4日(土)
【 白 鯨 】
1956年 アメリカ映画 116分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時30分

【解説】
 サマセット・モームがドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」などと共に、世界の十大小説に挙げたハーマン・メルヴィルの同名小説の、「海の野獣」(25)、「海の巨人」(30)に続く3度目の映画化。SF作家のR・ブラッドベリと共にJ・ヒューストンが脚色、製作・監督にあたった渾身の一作。“狩りに憑かれた男”エイハブの描写は、今となってはそのまま、J・ヒューストンその人をモデルとしたイーストウッドの「ホワイトハンター ブラックハート」のイメージともダブろうか。海上での自然との格闘シーンにおけるダイナミズムは、いよいよ登場した“白鯨”との戦いでもテンションが落ちず、現在では多少稚拙に見えるかもしれない特殊効果(ミニチュア・ワーク)を補って余りある。

【あらすじ】
 1841年、マサチューセッツ州ニューベドフォード。イシュメイル(R・ベースハート)は安宿で知り合った銛打ちと意気投合し、老朽の捕鯨船ピークォッド号に乗り込む。その船の船長エイハブはかつて“白鯨”と呼ばれる巨大なマッコウクジラに片足を食いちぎられており、その復讐に燃えている。この航海の目的もそれで、今度こそ“白鯨”の息の根を止めるつもりのエイハブの目には既に狂気に似たものがあった。“白鯨”を倒す執念に憑かれたエイハブの凶行は、次第に船員たちの命までも危険に晒していく……。
【クレジット】
監督:ジョン・ヒューストン
原作:ハーマン・メルヴィル
脚本:ジョン・ヒューストン/レイ・ブラッドベリ
撮影:オズワルド・モリス
音楽:フィリップ・サントン

出演:グレゴリー・ペック ………… エイハブ船長
   レオ・ゲン  ………………… 一等航海士スターバック
   リチャード・ベースハート … イシュメイル
   ハリー・アンドリュース  … 二等航海士スタッブ
   ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス  … 銛打ちクィークェグ
   オーソン・ウェルズ ………… マップル神父
   

第183回 「マルサの女 」


第183回高宮映画祭 2016年5月14日(土)
【 マルサの女 】
1987年 日本映画 127分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時40分

【解説】
 舞台はバブル景気の時代。国税局査察部(マルサ)に勤める女性が、ラブホテル経営者を脱税で摘発するまでを描いた痛快娯楽作品の傑作。監督デビュー作「お葬式」の大ヒットで収益を税金でごっそり持って行かれた伊丹十三が、税金と脱税に興味を持ち本作に取り組んだ。製作者側は国税局が、内容からして協力は無理かと思われたが、「どうせ作るなと言っても作ってしまうだろうから、それなら納税者に誤解を与えない様に正確な内容にして欲しい」と取材に協力的であったという。「○○の女」と銘打った作品は後に4作作られる事になり、またそれとともに主演・宮本信子を日本を代表する演技派女優へと転進させた点で、今作は伊丹映画の路線を決定付ける記念すべき作品となった。

【あらすじ】
 税務署の調査官・板倉亮子は脱税を徹底的に調べ上げるやり手。ある日、一軒のラブホテルに目をつけるがオーナーの権藤はなかなかシッポを出さなかった。そんな時、亮子は国税局査察部に抜擢される。マルサと呼ばれる摘発のプロとして経験を積んでいった亮子は、上司の花村と組んで再び権藤と相対するのだった……。

【クレジット】
監督:伊丹十三
脚本:伊丹十三
撮影:前田米造
音楽:本多俊之

出演:宮本信子 … 板倉亮子
   山崎努  … 権藤英樹
   津川雅彦 … 国税局 花村
   大地康雄 … 国税局 伊集院
   桜金造  … 国税局 金子
   松居一代 … 愛人 鳥飼久美
   室田日出男 …権藤の部下 石井重吉
   汐路章  … 不動産屋
   ベンガル … マンションの若夫婦
   杉山とく子… 食料品店店主の妻
   小澤栄太郎… 税理士
   佐藤B作 … リネンサービス社長
   橋爪功  … 大谷銀行営業課長
   伊東四朗 … パチンコ屋の社長
   大滝秀治 … 税務署 露口
   マッハ文朱… 税務署 秋山
   嵯峨善兵 … 税務署長
   江角英明 … 機動部統括官
   絵沢萠子 … 特殊関係人
   小坂一也 … 中年男
   丘なおみ … 美容院の女主人
   田中明夫 … すばる銀行支店長
   高橋長英 … すばる銀行取引課長
   芦田伸介 … 暴力団組長蜷川喜八郎
   小林桂樹 … 査察部管理課長
   岡田茉莉子… 杉野光子

第182回 「お嬢さん乾杯」


第182回高宮映画祭 2016年4月9日(土)
【 お嬢さん乾杯 】
1949年 日本映画 90分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時00分

【解説】
 日本映画の黄金時代を象徴する女優、原節子が2015年に亡くなった。1963年の突然の引退から半世紀経っても、なお彼女が出演した作品の数々は色褪せることがない伝説の女優です。
15才で映画界デビューを飾り、16才で日独合作映画「新しき土」のヒロインに抜擢される。戦前戦後を通じて今井正、黒澤明、小津安二郎等の巨匠に愛された大女優です。本作品は極めてめずらしい、名匠木下恵介監督によるラブコメディです。原節子の魅力の一端がうかがえる作品となっています。

【あらすじ】
 自動車修理業で成功した圭三のもとに、華族の令嬢である池田恭子との縁談が持ち込まれた。身分が違いすぎると圭三は興味を示さなかったが、お見合いで実際に会ってみると恭子は高慢なところがなく、すっかり彼女を気に入ってしまった。結婚の承諾を受けた圭三は舞い上がり、派手な服で池田家を訪問。そこで恭子の父が詐欺事件の巻き添えで刑務所にいること、池田邸も抵当に入っていることを知る。金目当ての結婚かと失望する圭三だったが、恭子への愛は深まるばかり……。

【クレジット】
監督:木下恵介
脚本:新藤兼人
撮影:楠田浩之
音楽:木下忠司

出演:原節子
   佐野周二
   青山杉作
   東山千栄子
   佐田啓二
   村瀬幸子


第181回 「愛と哀しみの果て」


第181回高宮映画祭 2016年3月12日(土)
【 愛と哀しみの果て 】
1985年 アメリカ映画 161分
開場18時00分
上映18時15分
終映20時59分

【解説】
 20世紀のデンマークを代表する小説家、アイザック・ディネーセン(本名カレン・ブリクセン)の『アフリカの日々』などを原作とする1986年第58回アカデミー賞作品賞他、7部門受賞の作品。『アフリカの日々』はアフリカの民族、文化を多岐に渡って観察した記録文学のような小説であるが、本作は原作の人物像を壊すことなく、ハリウッド的なロマン仕立てで巧みに構成されている。監督は「追憶(1073年)」「トッツィ(1982年)」などのシドニー・ポラック。

【あらすじ】
 裕福だが未婚のデンマーク人の令嬢カレンと、貴族社会の一員であるものの経済的に不安定になっていた友人のスウェーデン貴族ブロア・ブリクセン男爵は「便宜上の結婚」をし、アフリカに移住して酪農場を始めることを計画する。しかしブロアはコーヒー農場を買うためにカレンのお金を使ってしまい、物事が彼女の期待していたものとは異なっていく。次第に結婚生活も破綻し、農場経営も思うように進まない。そんな彼女の前にサファリのガイドを務めている冒険家が現れた……。

【クレジット】
監督:シドニー・ポラック
原作:アイザック・ディネーセン
ジュディス・サーマン
エロール・トルゼビンスキー
脚本:カート・リュードック
撮影:デヴィッド・ワトキン「炎のランナー」
音楽:ジョン・バリー「野生のエルザ」「007シリーズ」

出演:
メリル・ストリープ … カレン・ブリクセン
ロバート・レッドフォード … デニス・フィンチ・ハットン
クラウス・マリア・ブランダウアー … ブロア・ブリクセン


第180回 「無法松の一生」


第180回高宮映画祭 2016年2月13日(土)
【 無法松の一生 】
1958年 日本映画 104分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時20分

【解説】
 小倉出身の作家、岩下俊作の代表作『富島松五郎伝』二度目の映画化。1943年に阪東妻三郎主演、伊丹万作の脚色で監督した一作目は検閲によりカットされ、戦後もGHQによるカットで幻の名作といわれていた。これを稲垣浩が復活させるべく再映画化、自身の手でリメイクした。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。この後1963年と1965年にも映画化されている。

【あらすじ】
 “無法松”という愛称を持つ人力車夫の富島松五郎は、木から落ちてケガをした吉岡敏雄という少年と出会う。家に送り届けた松五郎は敏雄の父の吉岡大尉に気に入られ、家に出入りするようになる。しかし大尉は雨天の練習で風邪をこじらせ、妻の良子と敏雄を残しこの世を去った。残された二人は松五郎を頼りにし、松五郎も二人の面倒を見るようになるのだが…。

【クレジット】
監督:稲垣浩
原作:岩下俊作
脚色:伊丹万作
稲垣浩
撮影:山田一夫
音楽:團伊玖磨

出演:
三船敏郎 … 富島松五郎
高峰秀子 … 吉岡良子
芥川比呂志 … 吉岡小太郎
飯田蝶子 … 宇和島屋おとら
笠智衆 … 結城重蔵
田中春男 … 車夫熊吉
多々良純 … 木戸番清吉
中村伸郎 … 良子の兄
中北千枝子 … その妻
宮口精二 … 撃剣の師範
有島一郎 … オイチニの薬屋
左卜全 … 居酒屋の亭主
高堂国典 … 町の古老
土屋嘉男 … 高校の先生
小杉義男 … 松五郎の父
上田吉二郎 … 茶店の客
稲葉義男 … 巡査


第179回 「お熱いのがお好き」


第179回高宮映画祭 2016年1月16日(土)
【 お熱いのがお好き 】
1959年 アメリカ映画 121分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時30分

【解説】
 アメリカでは1920年から1933年までの禁酒法時代を背景にしたギャング映画が1930年代に流行した。
この作品は30年代ギャング映画のパロディを根幹とした、女装によって巻き起こる“成り澄ましコメディ”である。それを演じるレモン、カーティスの珍奇な笑いも上々だ。脚本は1957年の映画『昼下りの情事』以来のビリー・ワイルダーとI・A・L・ダイアモンドのゴールデンコンビ。思わず唸ってしまう名セリフの数々。一級のコメディ作品です。


【あらすじ】
 禁酒法時代真っ只中のシカゴ。ギャングの抗争に巻き込まれ、聖ヴァレンタインの大虐殺を目撃した二人のバンドマン、ジョー(カーティス)とジェリー(レモン)は、ギャングの追っ手をかわすため女ばかりの楽団に紛れ込む。女装した二人はそこで歌手のシュガー(モンロー)と知り合い、ジョーは彼女に熱を上げるが女装のままではどうしようもなく、楽団を乗せた寝台車は一路マイアミへ。しかし、そこにはギャングの親分コロンボ(ラフト)一行も現れた……。

【クレジット】
監督:ビリー・ワイルダー
【サンセット大通り】(1950)
【麗しのサブリナ】(1954)
【昼下りの情事】(1957)
【アパートの鍵貸します】(1960)
脚本:I・A・L・ダイアモンド
【昼下りの情事】(1957)から
【新・おかしな二人】(1981)までのビリー・ワイルダー全作品
撮影:チャールズ・ラング
音楽:アドルフ・ドイッチ

出演:
ジャック・レモン  … ジェリー
【ミスタア・ロバーツ】(1955)
トニー・カーティス … ジョー
【手錠のまゝの脱獄】(1958)
マリリン・モンロー … シュガー
【紳士は金髪がお好き】(1953)
ジョージ・ラフト  … スパッツ・コロンボ
【暗黒街の顔役】(1932)
ジョー・E・ブラウン … オスグッド3世
【80日間世界一周】(1956)


第178回 「四十七人の刺客」


第178回高宮映画祭 2015年12月12日(土)
四十七人の刺客
1994年日本映画 129分

開場18時00分
上映18時30分
終映20時45分

【解説】
日本三大仇討ちとして名高い、曾我兄弟の仇討ち(1193年)、伊賀越えの仇討ち 決闘鍵屋の辻(1634年)、赤穂浪士の討ち入り(1702年)。これらの事件は能、歌舞伎、小説、映画などで繰り返し作品化されてきました。
これらの仇討ち事件は日本人の心情と美意識に訴えて止まない素材なのでしょう。その中で忠臣蔵として残る事件を、情報戦、謀略戦としてとらえた意欲作が今回の作品です。池上金男のペンネームで脚本に参加している原作の池宮彰一郎にはこの作品の後日談「最後の忠臣蔵」があります。主演は高倉 健。

【あらすじ】
元禄十四年、江戸城で浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷沙汰を起こし、浅野は切腹、赤穂藩は取り潰しとなった。浅野の家臣である大石内蔵助は藩主の仇を討つべく、塩相場で莫大な資金を得、その金を使って吉良の賄賂説を流布させた。江戸庶民の吉良に対する反感が高まり、また赤穂浪士による討ち入りの噂が流れるようになり、吉良邸は江戸城の御府外の本所松坂町へ移転することになった。一方守る立場の吉良方は色部又四郎を参謀として、策を講じる事になるが……

【クレジット】
監督:市川崑
原作:池宮彰一郎「四十七人の刺客」
脚本:池上金男/竹山洋/市川崑
撮影:五十畑幸勇
音楽:谷川賢作
出演:
高倉健 … 大石内蔵助
中井貴一 … 色部又四郎
森繁久弥 … 千坂兵部
石坂浩二 … 柳沢吉保
岩城滉一 … 不破数右衛門
宇崎竜童 … 堀部安兵衛
井川比佐志… 奥田孫太夫
山本學 … 吉田忠左衛門
松村達雄 … 堀部弥兵衛
神山繁 … 小野寺十内
中村敦夫 … 原惣右衛門
浅丘ルリ子… りく
黒木瞳 … きよ
清水美砂 … ほり
宮沢りえ … かる
古手川祐子… 瑤泉院
西村晃 … 吉良上野介
橋爪淳 … 浅野内匠頭
今井雅之 … 高田群兵衛
石橋蓮司 … 小林平八郎
石倉三郎 … 瀬尾孫左衛門
小林稔侍 … 進藤源四郎
小林昭二 … 大野九郎兵衛
尾藤イサオ… 山添新八
尾上丑之助… 大石主税
板東英二 … 天川屋儀兵衛

第177回 「世界の果ての通学路」


第177回高宮映画祭 2015年11月14日(土)
世界の果ての通学路
2012年フランス映画 77分

開場18時00分
上映18時30分
終映19時50分

【解説】
 「マサイ」のパスカル・プリッソン監督が、危険な道のりを毎日何時間もかけて学校に通う子どもたちの通学風景に密着した驚きと感動の教育ドキュメンタリー。アフリカのサバンナや南米のパタゴニア平原など世界中から選りすぐった過酷な通学路4つを紹介し、苦労してでも学校に通い続ける子どもたちとその家族の思いと教育の意義を見つめていく。製作者たちは何ヶ月も彼らと一緒に暮らし、カメラを意識しなくなってから撮影に入ったという事です。


【クレジット】
監督:パスカル・プリッソン

出演:
ケニア、アルゼンチン、モロッコ、インドの子供たちとその家族


第176回 「HOME 愛しの座敷わらし」


第176回高宮映画祭 2015年10月10日(土)
HOME 愛しの座敷わらし
2012年日本映画 110分

開場18時00分
上映18時30分
終映20時20分

【解説】
 人気作家・荻原浩の第139回直木賞候補作『愛しの座敷わらし』を「相棒」シリーズの水谷豊主演で映画化したハートフル・ホーム・ドラマ。それぞれに悩みや問題を抱えた家族が、引っ越し先の古民家で不思議な座敷わらしとめぐり会ったのをきっかけに、家族の絆を取り戻していく姿をハートウォーミングに綴る。共演は「歓喜の歌」の安田成美。監督は「相棒」シリーズ和泉聖治。

【あらすじ】
仕事がうまくいかないサラリーマンの高橋晃一は、東京から岩手に転勤になったのを機に、築200年の古民家に引っ越すことに。しかし、慣れない田舎暮らしに妻の史子は不満タラタラ。中学生の長女も転校先で居場所を見つけられず、小学5年の長男も持病のぜんそくでサッカーをやりたくても出来ない日々。おまけに母親には認知症の不安が……。そんな中、不思議な出来事が高橋家で起こり始める。それぞれに悩みや問題を抱えた家族が、引っ越し先の古民家で不思議な座敷わらしとめぐり会い、展開するほのぼのとしたドラマ。

【クレジット】
監督:和泉聖治
脚本:金子成人
撮影:会田正裕
音楽:池頼広
出演:
水谷豊 … 高橋晃一
安田成美 … 高橋史子
橋本愛 … 高橋梓美
濱田龍臣 … 高橋智也
草笛光子 … 高橋澄代
飯島直子
草村礼子
佐々木すみ江
長嶋一茂
高島礼子
ベンガル
梅沢富美男
石橋蓮司
段田安則
宇津井健


第175回 「めぐり逢い」


第175回高宮映画祭 2015年9月12日(土)
めぐり逢い
1957年アメリカ映画 115分
AN AFFAIR TO REMEMBER

開場18時00分
上映18時30分
終映20時30分

【解説】
 「邂逅/めぐりあい(1939年)」を監督したマッケリー自らによるリメイクで、古典的すれちがいメロ・ドラマの秀作。都会派の二枚目俳優C・グラントと、エレガントな雰囲気を漂わせた知的な美女D・カーの洒落た会話にロマンチックな場面を素敵に溶け込ませ、そこから醸し出される甘いムードを見事に映し出した、女性映画ファンには堪えられないラブ・ストーリー。
その出来栄えは、後に本作をモチーフにしたトム・ハンクス、メグ・ライアン共演による「めぐり逢えたら(1993年)」、そして「バグジー」の共演が縁で結婚したウォーレン・ビーティとアネット・ベニング夫妻出演による3度目のリメイク「めぐり逢い(1994年)」に及んだ。

【あらすじ】
ニューヨークに向かう豪華客船でめぐり逢った男と女。互いに惹かれあい、恋に落ちるが、2人は共に婚約者がいる身であった。彼らはそれぞれの恋を清算し、半年後にエンパイア・ステートビルで逢うことを約束して別れる。しかし、2人には再会を阻む悲劇が待っていた…。全ての誤解が解けるラスト・シーンにハンカチは必需品です。

【クレジット】
監督:レオ・マッケリー
【我が道を往く】(1944年アカデミー賞)
製作:ジェリー・ウォルド
【愛情物語】(1956年)
原作:レオ・マッケリー
脚本:レオ・マッケリー
ミルドレッド・クラム
デルマー・デイヴィス
【決断の3時10分】(1957年)
撮影:ミルトン・クラスナー
【いそしぎ】(1965年)
作詞:ハロルド・アダムソン
作曲:ハリー・ウォーレン
音楽:ヒューゴ・フリードホーファー
【我等の生涯の最良の年】(1946年)
出演:
ケイリー・グラント … ニッキー
【北北西に進路を取れ】(1959年)
デボラ・カー … テリー
【地上(ここ)より永遠に】(1953年)
リチャード・デニング … ケネス
ネヴァ・パターソン

フォーチュニオ・ボナノヴァ
キャスリーン・ネスビット
ロバート・Q・ルイス
チャールズ・ワッツ


第174回 「陸軍」




第174回高宮映画祭 2015年8月8日(土)
【 陸軍 】
1944年 日本映画 87分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時10分

【解説】
 火野葦平の小説を原作に、幕末から日清・日露の両戦争を経て満州事変に至る60年あまりを、ある家族の三代にわたる姿を通して描いた作品である。木下惠介監督の第4作。木下が戦前に撮った4本中、最後の作品。戦時下(第二次世界大戦)に、陸軍省の依頼で製作されたもの。作品の冒頭に「陸軍省後援 情報局國民映画」という表記がある。太平洋戦争の開戦日からほぼ三周年にあたる日に公開された。
戦意高揚・銃後の意識を鼓舞するという目的で作られた国策映画であって、ストーリー展開もキャラクター設定も、そういう意図から外れてはいない。しかし、細部の描写はときどきその本来の目的を逸脱しがちであり、最後のシークエンスで大きく違う方向へと展開する。結果として、木下は情報局から「にらまれ(当人談)」終戦時まで仕事が出来なくなったと言われている。このために木下は松竹に辞表を提出しており、その前後の出来事を基に作られた映画『はじまりのみち』が原恵一監督で製作され、2013年6月1日に公開された。最後のシークエンスでの、田中絹代を追い続ける一大モッブシーンは有名なもので、当時博多でも話題になった。
【あらすじ】
 慶応二年 長州藩の奇兵隊の進攻を受けた小倉の城下で質屋「高木屋」を営む友助一家は戦火に巻き込まれる。 その折、傷ついて駆け込んできた藩士の竹内喜左衛門は介抱してくれた家人に「ワシは藩のために忠義を尽くすが、これからはもっと大きなものに忠義を尽くす時代がやって来る」と言い、水戸光圀『大日本史』を友助の子、友之丞に寄贈し、戦陣に散っていった。その後時代は日清、日露の二つの大戦を経、高木家も友之丞から友彦へ代を重ね、日露戦争から帰還した友彦は博多に移り、雑貨商を営むことになった。友之丞の代から軍人になることを家訓としてきた高木家では友彦の子、伸太郎が満州事変で、上等兵として出陣する事になった…。

【クレジット】
監督:木下恵介
【花咲く港】(1943)
【カルメン故郷に帰る】(1951)
【二十四の瞳】(1954)
【楢山節考】(1958)
原作:火野葦平
【糞尿譚】1937 第6回芥川賞
【麦と兵隊】1938
【花と龍】1954
脚本:池田忠雄
撮影:武富善男
出演:
笠智衆 … 高木友助・その孫 友彦(二役)
田中絹代 … 友彦の妻 わか
三津田健 … 高木友助の息子 友之丞
星野和正 … 友彦の息子 伸太郎
杉村春子 … 友之丞の妻 セツ
上原謙 … 友彦の戦友 仁科大尉
東野英治郎 … 桜木常三郎
信千代 … 友助の妻
横山準 … 友之丞の少年時代
山崎敏夫 … 友彦の少年時代
長浜藤夫 … 藤田謙朴
細川俊夫 … 林中尉
佐分利信 … 機関銃隊長
佐野周二 … 金子軍曹
原保美 … 竹内喜左衛門

第173回 「デュエリスト/決闘者」




第173回高宮映画祭 2015年7月4日(土)
【 デュエリスト/決闘者 】
1977年 イギリス映画 101分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時20分

【解説】
 ロシアのキエフ(現ウクライナ)に生まれたポーランド系イギリス人、海洋文学で知られる小説家ジョセフ・コンラッドの短編「決闘者」を原作とする。この人の原作による映画では「闇の奥」から生まれた『地獄の黙示録』の他、『ロード・ジム』『文化果つるところ』など多数。
1800年、ヨーロッパを席巻していたナポレオン軍に従事する二人の士官の、20年に及び繰り返される決闘を描いた異色のドラマ。ロマン主義風の美術で、画面づくりも見ごたえのある作品となっている。監督は「エイリアン」「ブラック・レイン」「グラディエーター」等でお馴染みのリドリー・スコット。この作品で監督デビューし、カンヌ映画祭で新人監督賞を得た。
【あらすじ】
 1800年、フランス。ある日、軽騎兵のデュベール中尉は上官の命令を伝達するため、同じく軽騎兵のフェロー中尉のもとを訪れた。だがこの時突然、フェローからこれといった理由もなく決闘を申し込まれるハメに。そしてその挑戦を受けた結果、デュベールはフェローを打ち負かすのだった。しかし、それ以来フェローはデュベール打倒に燃え、デュベールの行く先々で決闘を挑んでくるようになる。こうして幾度か決闘を繰り返すうち、2人の間には友情のような感情も芽生えてくるのだが…。

【クレジット】
監督:リドリー・スコット【グラディエーター】
製作:デヴィッド・パットナム【炎のランナー】
原作:ジョセフ・コンラッド
脚本:ジェラルド・ヴォーン・ヒューズ
撮影:フランク・タイディ
音楽:ハワード・ブレイク【アカデミー賞】

出演:
キース・キャラダイン … デュベール
【ナッシュビル】
ハーヴェイ・カイテル … フェロー
【タクシードライバー】
クリスティナ・レインズ … アデル
エドワード・フォックス
【ジャッカルの日】
ロバート・スティーヴンス
【シャーロック・ホームズの冒険】
アルバート・フィニー
【土曜の夜と日曜の朝】
トム・コンティ
【戦場のメリークリスマス】



第172回 「愛と青春の旅だち」




第172回高宮映画祭 2015年6月6日(土)
【 愛と青春の旅だち 】
1982年 アメリカ映画 124分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時40分

【解説】
 海軍士官学校の新入生と、町工場の娘とのロマンスを軸にし、日本でも大ヒットした青春映画。士官学校の厳しい訓練の描写は、教官であるL・ゴセット・Jrの好演(アカデミー助演男優賞受賞)もあって迫力あるものになっており、地元の女性がみんな玉の輿を狙って士官候補生に言い寄るくだりなどの興味深い描写が多い。主題歌もヒットしたので、聞き覚えのある方は多いと思う。

【あらすじ】
 シアトルに住む青年ザック。彼は元兵士の不甲斐ない父と2人で暮らしていた。母はザックが幼い頃、父の不実が原因で自殺した。ある日、ザックはかねてからの夢だったパイロットになるため、父の反対を押し切って海軍士官養成学校に入学する。そして鬼軍曹フォーリーによる厳しい指導のもと、他の士官候補生たちと共に過酷な訓練を受け始めた。

【クレジット】
監督:テイラー・ハックフォード【Ray/レイ(2004)】
脚本:ダグラス・デイ・スチュワート
撮影:ドナルド・ソーリン
音楽:ジャック・ニッチェ【アカデミー賞】
歌 :ジョー・コッカー/ジェニファー・ウォーンズ
出演:
リチャード・ギア … ザック・メイヨ
【チベット哲学に感化され、ラマ教に熱心なのも有名】
【プリティ・ウーマン】【HACHI 約束の犬】
デブラ・ウィンガー … ポーラ・ポクリフキ
アカデミー主演女優賞にノミネート「愛と追憶の日々」
ルイス・ゴセット・Jr… フォーリー軍曹
77年のTVミニシリーズ「ROOTS/ルーツ」助演男優賞
デヴィッド・キース … シド・ウォーリー


第171回 「スター・ウォーズ」




第171回高宮映画祭 2015年5月9日(土)
【 スター・ウォーズ 】
1977年 スター・ウォーズ映画 121分
開場18時00分
上映18時30分
終映20時40分

【解説】
 シンプルだが力強いストーリーと魅力的な登場人物、それ以降の作品に多大な影響を与えたSFX(アカデミー受賞)で連続する見せ場をつないだ冒険映画の傑作。今でこそ、この種の映画は珍しく無くなったが、初公開当時劇場で体験した興奮を忘れる訳には行かない。全世界で大ヒットした後、ルーカスは9部構成の構想をぶち上げ、本作はエピソードIV“A NEW HOPE”ということになった。97年に「スター・ウォーズ 特別篇」としてリニューアルされた。

【あらすじ】
 遠い昔、遥かな銀河系で繰り広げられる帝国と反乱軍の戦いを描いた“スター・ウォーズ”サーガの記念すべき第一作。帝国に捕らえられた反乱軍のリーダー、レイア姫の命を受けた二体のロボット、C-3POとR2-D2と関わりあった少年ルーク・スカイウォーカー。彼はかつての勇者ジェダイの騎士のベン・ケノービと宇宙海賊のハン・ソロらと共にレイアの救出、そして攻撃要塞デス・スターの破壊へと旅立つ。

【クレジット】
監督:ジョージ・ルーカス
脚本:ジョージ・ルーカス
撮影:ギルバート・テイラー
特撮:ジョン・ダイクストラ
リチャード・エドランド
フィル・ティペット
特殊メイク:リック・ベイカー
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演:
マーク・ハミル … ルーク・スカイウォーカー
ハリソン・フォード… ハン・ソロ
キャリー・フィッシャー… レイア姫
アレック・ギネス … オビ=ワン・ケノービ
ピーター・カッシング… モフ・ターキン
声の出演:ジェームズ・R・ジョーンズ… ダース・ベイダー

第170回 「八甲田山」




第170回高宮映画祭 2015年4月11日(土)
【 八甲田山 】
1977年 日本映画 169分
開場18時00分
上映18時10分
終映21時10分

【解説】
 1902(明治35)年、青森の連隊が演習中、210名中199名が死亡した世界最大の山岳遭難事件(八甲田雪中行軍遭難事件)を題材にした新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』に、一部創作を加えた作品である。
極限状態での組織と人間のあり方を問いかけ、短い上映期間にもかかわらず日本映画として配給収入の新記録(当時)をマークした。高倉健、北大路欣也、三國連太郎主演。北大路欣也の台詞「天は我々を見放した」は当時の流行語になった。監督は森谷司郎、音楽は芥川也寸志で翌1978年3月の第1回日本アカデミー賞音楽賞を受賞している。

【あらすじ】
日清戦争終了から6年を経て、ロシアの満州への進出で日露関係が緊迫し、もはや大陸での日露開戦は不可避と見られていた。そこで課題として参謀長が挙げたのは寒地装備と寒地訓練の不足であった。日本軍にはそのような経験が無いので、極寒対策や雪中行軍の注意点及び装備品の研究を行うため、厳冬期の八甲田山を行軍して調査を実施することとした。弘前歩兵第三十一連隊長児島大佐(丹波哲郎)と青森歩兵第五連隊長津村中佐(小林桂樹)はどうせなら八甲田ですれ違う行軍計画にしようと気軽に口約束する。そして出発前、弘前の徳島大尉(高倉健)の私邸で勉強会を終えた徳島と神田(北大路欣也)は、雪の八甲田での再会を誓うのだった。

【クレジット】
監督:森谷司郎
「日本沈没」「動乱」
脚本:橋本忍
「七人の侍」「日本のいちばん長い日」
撮影:木村大作
「鉄道員(ぽっぽや)」「劔岳 点の記」
美術:阿久根巌
「独立愚連隊」「犬神家の一族」
音楽:芥川也寸志
「地獄門」「拝啓天皇陛下様」

出演:
高倉健  … 徳島大尉
北大路欣也… 神田大尉
三國連太郎… 山田少佐
栗原小巻 … 神田はつ子
加賀まりこ… 徳島妙子
加山雄三 … 倉田大尉
小林桂樹 … 津村中佐
丹波哲郎 … 児島大佐
島田正吾 … 友田少将
大滝秀治 … 中林大佐
藤岡琢也 … 門間少佐
森田健作 … 三上少尉
前田吟  … 斉藤伍長
菅井きん … 斉藤の伯母
緒形拳  … 村山伍長
加藤嘉  … 作右衛門
花澤徳衛 … 滝口伝蔵
秋吉久美子… 滝口さわ
山谷初男 … 沢中吉平
田崎潤  … 鈴木貞雄
浜村純  … 中里村の老人


第169回 「スケアクロウ」




第169回高宮映画祭 2015年3月14日(土)
【 スケアクロウ 】
  SCARECROW
1973年 アメリカ映画 134分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時30分

【解説】
 男同士の深い友情を描いたアメリカン・ニューシネマの傑作。
フレンチ・コネクション(1971)のジーン・ハックマン。ゴッドファーザー(1972)のアル・パチーノ。それぞれの作品で俳優としての地位を確立した二人がもっとも乗っていた時期の作品。監督はファッション誌のカメラマンから映画界に転進したジェリー・シャッツバーグ。本作は1973年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞している。絵作りにこだわるジェリー・シャッツバーグに撮影をまかされたのは「未知との遭遇」「ディア・ハンター」などの実力者ヴィルモス・ジグモンド。

【あらすじ】
町から町へ流れるお前と俺…スケアクロウと人はいうけどいいじゃないか!行こうぜ友よピッツバーグへ!大いなる夢をつかみに…
出所したばかりのマックスは蓄えた資金を元に事業を起こすため、又5年ぶりに帰ってきた船員で、自分の居ない間に生まれた子供に会うため、妻のもとに向かうライオンは南カリフォルニアの道路で、同じくヒッチハイクをしていて知り合う。意気投合した二人は、共に行動することにしたが……。
こんな男の友情という物もあるのかと、ラストのマックスの恥らうような苦笑がしみじみとした感動を呼ぶ。

【クレジット】
監督:ジェリー・シャッツバーグ
「哀しみの街かど」「恋人ゲーム」
脚本:ギャリー・マイケル・ホワイト
「スカイ・ライダーズ」
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
「ロング・グッドバイ」「海辺の家」
美術:アル・ブレナー
音楽:フレッド・マイロー

出演:
ジーン・ハックマン  … マックス・ミラン
アル・パチーノ    … フランシス・ライオネル(ライオン)・デルブッキ
ドロシー・トリスタン … コーリー
アイリーン・ブレナン … ダーリーン


第168回 「春との旅」




第168回高宮映画祭 2015年2月14日(土)
【 春との旅 】2009年 日本映画 134分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時45分

【解説】
 「バッシング」「歩く、人」の小林政広監督が、自ら著わした同名原作を豪華キャスト競演で映画化した感動ドラマ。身の拠り所を求めて疎遠の親類縁者を訪ねる旅に出た老漁師と孫娘が、次々と再会を経る中で浮き彫りになる過去の事実や確執に否応なく向き合っていく姿とその人間模様をリアリスティックに描く。主演は「白い犬とワルツを」の仲代達矢と「アキレスと亀」の徳永えり。ベテラン仲代に臆せず、徳永えりが実に良い。

【あらすじ】
4月の北海道・増毛。寂れた海辺のあばら家に暮らす老漁師・忠男と孫娘・春。若い頃から北海の漁師一筋に生きてきた忠男も今では妻を失い、財産もなく、足が不自由となり、独りでは生きていけない身となっていた。一方、春は、数年前に母を亡くして以来、忠男を支えるため地元小学校の給食係として働きながら生計を立てている。しかし、ある日小学校が廃校となったことから春が失職してしまい、彼らの生活もいよいよ行き詰まってくる。そこで2人は、忠男の受け入れ先を求めて、疎遠となって久しい忠男の姉兄弟たちを訪ね歩く宮城各地への旅に出ることに。だが、行く先々で再会する姉兄弟はそれぞれの事情で忠男の面倒を見るどころではないうえ、過去の軋轢も再燃し、彼らとの愛憎や葛藤に直面する羽目になる忠男。そんな彼の姿を目の当たりにし、長く離別している父親に再会したい思いが芽生えた春。そして彼女は忠男と共に、後妻と暮らす父の牧場へと向かう…。

【クレジット】
監督:小林政広「バッシング」「愛の予感」
エグゼクティブプロデューサー:與田尚志「日本のいちばん長い夏」
原作:小林政広
脚本:小林政広
撮影:高間賢治「山田村ワルツ」「ラヂオの時間」
美術:山崎輝
音楽:佐久間順平

出演:
仲代達矢
徳永えり
大滝秀治
菅井きん
小林薫
田中裕子
淡島千景
長尾奈奈
柄本明
美保純
戸田菜穂
香川照之


第167回 「ロボジー」




第167回高宮映画祭 2015年1月17日(土)
【 ロボジー 】2011年 日本映画 111分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時30分

【あらすじ】
家電メーカー“木村電器”の冴えないロボット開発部員、小林、太田、長井の3人組は、ワンマン社長から二足歩行ロボットの開発を命じられてしまう。ところが、お披露目の場となるロボット博を1週間後に控え、製作中のロボット“ニュー潮風”が大破する事態に。追い詰められた3人はロボットの製作を諦め、ロボットの外装にぴったりの老人、鈴木重光を見つけ出すと、中に入って動いてもらう、その場しのぎのごまかしでどうにか乗り切ろうとするのだが…。
【解説】
 ホンダの人型ロボット『アシモ』の動きが、お年寄りの動作に酷似している事から発想された、「ウォーターボーイズ」「ハッピーフライト」の矢口史靖監督が贈る痛快ドタバタ・コメディ。ロボット開発を任された冴えない技術者3人組が、お披露目に間に合わずに中に老人を忍ばせごまかそうとしたばかりに思わぬ騒動へと発展していくさまをコミカルに描く。歌手で俳優のミッキー・カーティスが五十嵐信次郎名義で主演の老人役を快演。共演は吉高由里子、濱田岳、川合正悟、川島潤哉。

【クレジット】
監 督:矢口史靖「スウィングガールズ」「ハッピーフライト」「WOOD JOB!(ウッジョブ)」
脚 本:矢口史靖
撮 影:柳島克己「ソナチネ」「キッズ・リターン 」「座頭市」
美 術:新田隆之「陽はまた昇る」
音 楽:ミッキー吉野(ゴダイゴ)

出演:
五十嵐信次郎 ……ロボットの頑固老人、鈴木重光
吉高由里子 ……ロボットオタク女子学生、佐々木葉子
濱田岳 ……ロボット開発部員、小林弘樹
川合正悟 ……ロボット開発部員、太田浩二
川島潤哉 ……ロボット開発部員、長井信也
田畑智子 ……テレビ局のディレクター、伊丹弥生
和久井映見 ……重光の娘、斉藤春江
小野武彦 ……ワンマン社長、木村宗佑


第166回 「バンド・ワゴン 」




第166回高宮映画祭 2014年12月13日(土)
【 バンド・ワゴン 】1953年 アメリカ映画 112分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時30分

【あらすじ】
かつて一世を風靡したミュージカルのスター、トニー・ハンターは久々にお忍びで訪ねたニューヨークで、旧知のレスターとリリーのマートン夫妻からトニー主演の舞台を持ちかけられる。あまり気乗りのしないトニーに、レスターは「とにかく演出に予定しているジェフリー・コルドバに一度会ってみてくれ。」と言う。
コルドバはミュージカル・コメディ用の脚本を深刻な心理劇に書きなおすよう二人に指示。さらに「コメディじゃないならぼくはお呼びでない」と出演を渋るトニーに、「古い栄光にしがみつくな、この舞台で新しいトニー・ハンター像を打ちたてるんだと説く。そして初日にこぎつけた舞台『バンド・ワゴン』ではあったが、その結果は散々たるものであった……。

【解説】
 MGMミュージカルの熱烈なファンはまず本作をベストに上げる。有名なラスト・ナンバー“That’s Entertainment”に胸躍らせない人はいないだろう。それがMGMのテーマ曲ともなり、アンソロジー映画の題名にそのままなった。アステアの落ち目のミュージカルスターが再び成功を目指すという、バック・ステージもの。「巴里のアメリカ人」のコンビ、製作アーサー・フリード、監督 ヴィンセント・ミネリの手になるテクニカラーの作品である。主演は「イースター・パレード」のフレッド・アステアと「雨に唄えば」のシッド・シャリシーという新チーム。オリジナル・シナリオは「雨に唄えば」のライター・チーム、ベティ・コムデン=アドルフ・グリーンの共作で、音楽監督は、「ショウ・ボート(1951)」のアドルフ・ドイッチ、撮影は「彼女は2挺拳銃」のハリイ・ジャクスンの担当。歌曲はハワード・ディーツ作詞、アーサー・シュワルツ作曲で、ミュージカル場面の振付にはマイケル・キッドがあたった。アステア、チャリッシをめぐって、オスカー・レヴァント(「巴里のアメリカ人」)、ブロードウェイのミュージカル・スター、ナネット・ファブレイ、ジャック・ブキャナンらが助演。

【クレジット】
監 督:ヴィンセント・ミネリ「ジーグフェルド・フォリーズ」「巴里のアメリカ人」「恋の手ほどき」
製 作:アーサー・フリード
共同製作:ロジャー・イーデンス
脚 本:ベティ・コムデン
アドルフ・グリーン
撮 影:ハリー・ジャクソン
音楽監督:アドルフ・ドイッチ
音 楽:ハワード・ディーツ
アーサー・シュワルツ
出演:
フレッド・アステア ……トニー・ハンター
シド・チャリシー ……ギャビイ
ジャック・ブキャナン ……コルドバ
オスカー・レヴァント ……レスター・マートン
ナネット・ファブレイ ……リリー・マートン

監督:ヴィンセント・ミネリ
制作:アーサー・フリード
脚本;ベティ・コムデン
アドルフ・グリーン
撮影:ハリー・ジャクソン
音楽:ハワード・ディーツ
アーサー・シュワルツ
出演:フレッド・アステア
   シド・チャリシー
ジャック・ブキャナン
オスカー・レヴァント
   ナネット・ファブレイ

 ミュージカル映画の中で常にベストに上げられる作品。アステアの落ち目のミュージカル
スターが再び成功を目指すという、バック・ステージ物語。「巴里のアメリカ人」のコンビが
手がけるテクニカラーの作品である。!!

第165回 「ブラス! 」




第165回高宮映画祭 2014年11月8日(土)
【 ブラス! 】1996年 イギリス映画 107分
開場18時50分
上映19時00分
終映20時50分

【あらすじ】
 1990年代炭坑閉鎖に揺れる街。人々は生きる希望を失いかけていた。そんな時、彼らに勇気と希望を与えてくれたのが音楽だった。炭坑夫の仲間たちで結成された伝統あるバンドは、街と自分たちの誇りを賭けて全英大会に出場し、決勝大会が開催されるロイヤル・アルバートホールを目指す。

【解説】
 1917年に炭坑夫の余暇活動として結成されたバンド、グライムソープ・コリアリー・バンドの実話をヒントに映画化。崩壊してゆくコミュニティーを舞台に、音楽と共に生きる歓びと、友情に支えられた人生の素晴らしさを描く。ハリウッド作品や昨今の日本映画にあるように単純な感動に導く安易なものではなく、イギリス映画独特の味わい深い作品です。 演奏も同バンドが担当し、ロドリーゴの「アラフェス協奏曲」アイルランドの民謡「ロンドンデリーの歌=ダニー・ボーイ」ロッシーニ「ウィリアムテル序曲フィナーレ」エルガー「威風堂々」が実に効果的に使われている。

【クレジット】
監督 … マーク・ハーマン
「リトル・ヴォイス (1998)」「縞模様のパジャマの少年 (2008)」
製作 … スティーヴ・アボット「ワンダとダイヤと優しい奴ら (1988)」
脚本 … マーク・ハーマン
撮影 … アンディ・コリンズ「リトル・ヴォイス (1998)」
音楽 … トレヴァー・ジョーンズ「暴走機関車 (1985)」「亡国のイージス(2005)」

出演 
出演:
ピート・ポスルスウェイト … ダニー
ユアン・マクレガー … アンディ
タラ・フィッツジェラルド … グロリア
スティーヴン・トンプキンソン … フィル
ジム・カーター … ハリー
メラニー・ヒル … サンドラ
スー・ジョンストン … ベラ
フィリップ・ジャクソン … ジム
メアリー・ヒーリー … アイダ


第164回 「脱出 」




第164回高宮映画祭 2014年10月11日(土)
【 脱出 】1944年 アメリカ映画 100分
開場18時50分
上映19時00分
終映20時45分

【あらすじ】
 西インド諸島のある島で、観光船を操船している男が、ホテルの主人から反政府活動の協力を頼まれる。始めは無関心だった彼も、政府の手先が女性に乱暴したのを見て、反政府同志の救出を申し出る……。フランス領マルチニック群島で展開する政治アクション。

【解説】
ハリウッドの伝説となった作品。カサブランカの大ヒットを受けた戦時ものだが、さすがに巨匠ハワード・ホークス。単なる2番煎じにはしなかった。むしろカサブランカを越える魅力にあふれた作品ともいえる。最大の要因は今年8月に89才で亡くなられたローレン・バコール。これが19才での初デビューだ。今見ても衝撃的であったことが推察される。そしてこの作品で出会ったボギー(ハンフリー・ボガート)とは、その後結婚することになる。
またスタッフ・キャストをみるとその豪華さにあきれるが、これを束ねたハワード・ホークスの豪腕に脱帽する。共演者も酔いどれ爺に扮して抜群のウォルター・ブレナン。名曲スターダストで有名なホーギー・カーマイケルの映画初出演と、にぎやかである。

【クレジット】
監督 … ハワード・ホークス
他傑作話題作多数で作品の ほとんどを自らプロデュースもした。
製作 … ハワード・ホークス
原作 … アーネスト・ヘミングウェイ(1954年度ノーベル文学賞受賞)
脚本 … ウィリアム・フォークナー(1949年度ノーベル文学賞受賞)
ジュールス・ファースマン「モロッコ」「リオ・ブラボー」
撮影 … シド・ヒコックス「三つかぞえろ」「遠い太鼓」
音楽 … レオ・F・フォーブステイン「彼奴(きやつ)は顔役だ!」
フランツ・ワックスマン「昼下りの情事」「尼僧物語」
出演:ハンフリー・ボガート … ハリー 
ローレン・バコール … マリー 
ウォルター・ブレナン … エディ(ハリーの相棒) 
ホーギー・カーマイケル … クリケット(ピアノ弾き) 
マルセル・ダリオ … ホテルの主人 
ドロレス・モラン … 反政府リーダーの妻

第163回 「灰とダイヤモンド 」




第163回高宮映画祭 2014年9月20日(土)
【 灰とダイヤモンド 】1958年 ポーランド映画 102分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時10分

【あらすじ】
 第二次世界大戦末期、ポーランド。反ソ派テロリストのマチェックは、ソ連から来た共産地区委員長暗殺の指令を受ける。しかし、誤って別の男二人を殺してしまう。「世代」「地下水道」に続くワイダの戦争三部作。モノクロの画面の中、虫けらのように儚く消えてゆく青年の命。その空しい死に様は、観る者を絶句させずにはおかない。

【解説】
イェジ・アンジェイェフスキが1948年に発表した同名小説をアンジェイ・ワイダが映画化。アンジェイェフスキはワイダとともに脚色も担当した。
ドイツ軍が降伏した1945年5月8日のポーランドを舞台に、党権委員会書記のシュチューカの暗殺を依頼されたロンドン亡命政府派の青年マチェクが誤って別人を殺害し、翌朝、軍によって射殺されるまでの一日を象徴的に描く。
本作は1959年の第20回ヴェネツィア国際映画祭で上映され、国際映画批評家連盟賞を受賞。ワイダの『世代』、『地下水道』とともに『抵抗三部作”』と呼ばれる。

【クレジット】
監督 … アンジェイ・ワイダ
「大理石の男(1977)」「鉄の男(1981)」「コルチャック先生(1990)」他傑作多数

脚本 … イエジー・アンジェウスキー/アンジェイ・ワイダ
撮影 … イエジー・ヴォイチック

音楽 … ボーダン・ビエンコフスキー


出演 
ズビグニエフ・チブルスキー … マチェク 
エヴァ・クジジェフスカ   … クリスティーナ 
バクラフ・ザストルジンスキ … シュチューカ 
アダム・パヴリコフスキ … アンジェイ 
ボグミウ・コビェラ … 市長秘書 


第162回 「雨月物語 」




第162回高宮映画祭 2014年8月9日(土)
【 雨月物語 】1953年 日本映画 97分
開場18時10分
上映18時30分
終映20時10分

【あらすじ】
 賤ヶ岳の戦いの前に長浜が羽柴秀吉の軍勢により占領されいる頃、近江の国琵琶湖北岸の村に暮らす貧農の源十郎は、畑の世話をする傍らで焼物を作り町で売っていた。源十郎は妻の宮木と子を残し、焼物を載せた大八車を引いて戦景気に賑わう長浜へ向かった。そこで若狭姫という女性と知り合い、いつしか生活をともにするようになる。だが美しい若狭姫の正体は死霊であった。それを知った源十郎は若狭姫を捨てて故郷に逃げるが……。

【解説】
 ヨーロッパでは黒澤明以上に高く評価される溝口健二の後期に位置する傑作。
原作は江戸時代後期の作家上田秋成の怪異短編集「雨月物語」の中から、「浅茅が宿」と「蛇性の婬」。


【クレジット】
監督 … 溝口健二
「浪華悲歌(1936)」「西鶴一代女 (1952)」「山椒大夫 (1954)」他傑作多数
製作 … 永田雅一
原作 … 上田秋成
脚本 … 川口松太郎/依田義賢
撮影 … 宮川一夫
「羅生門 (1950)」「山椒大夫 (1954)」「用心棒(1961)」
音楽 … 早坂文雄
「羅生門 (1950)」「山椒大夫 (1954)」「七人の侍(1954)」

出演 
森雅之 … 源十郎 
田中絹代 … 宮木 
水戸光子 … 阿浜 
小沢栄太郎 … 藤兵衛 
京マチ子 … 若狭 
青山杉作 … 老僧


第161回 「尼僧物語 」




第161回高宮映画祭 2014年7月12日(土)
【 尼僧物語 】1959年 アメリカ映画 151分
開場18時00分
上映18時10分(途中休憩)
終映21時00分

【あらすじ】
 ベルギーに住む有名な医者パン・デル・マル博士の娘であるガブリエルは尼僧になる決意をし、家を出た。恋人への思いも断ち切り、修道院入りする。ガブリエルはシスター・ルークという名を与えられ、正式の尼僧になるべく修行を続ける。惜しみなく努力を続け、ついに念願のベルギー領コンゴへの派遣が決まる。
ベルギー領コンゴで彼女に与えられた仕事は、外科医フォルテュナティの助手であった。
彼女は生きる糧を神の道に見出していたのだが、第二次大戦で父を失った彼女は、次第に教会のあり方と対立を深めていく……。

【解説】
 「真昼の決闘」「地上(ここ)より永遠に」「わが命つきるとも」「ジャッカルの日」などの作品でドキュメンタリー的な手法を用い、高い評価を受けるフレッド・ジンネマン監督、中期の作品。前半は修道院での生活など尼僧としてのストイックな姿がリアルに描き出されている。コンゴに移ってからの後半では外界に投げ出されてからの様々な困難に直面していくヒロインの姿を描いた骨太のドラマとなっている。


【クレジット】
監督 … フレッド・ジンネマン
製作 … ヘンリー・ブランク
「マルタの鷹」「黄金」
原作 … キャサリン・ヒューム
脚本 … ロバート・アンダーソン
「砲艦サンパブロ」
撮影 … フランツ・プラナー
「ローマの休日」「噂の二人」
音楽 … フランツ・ワックスマン
「サンセット大通り」「陽のあたる場所」

出演 
オードリー・ヘプバーン … シスター・ルーク 
ピーター・フィンチ … 外科医フォルテュナティ 
イーディス・エヴァンス … マザー・エマニュエル 
ペギー・アシュクロフト … マザー・マチルダ 
ディーン・ジャガー … 父パン・デル・マル博士 
ミルドレッド・ダンノック… シスター・マルガリタ

第160回 「黒いオルフェ 」




第160回高宮映画祭 2014年6月7日(土)
【 黒いオルフェ 】1959年 ブラジル・フランス・イタリア映画 107分
開場18時20分
上映18時30分

【あらすじ】
田舎から出てきたユーリディスは、カーニバル見物のため市電に乗ってリオ・デ・ジャネイロへ赴く。それとは別に、彼女は自身を追う謎の男から逃げていた。一方彼女の乗っていた市電の運転手であるオルフェは子供たちから慕われる歌とギターの名手である。彼は従姉妹のセラフィナを訪れたユーリディスと再会し、ミラという恋人がいるにも関わらず彼女と恋に落ちてしまう。
夜のリハーサルで、二人は独占欲の強いミラの目をかいくぐり愛を語らうが、その時もユーリディスを追う死の仮面を纏う謎の男が彼女を脅かしていた。愛を交わした夜が明け、祭りの当日セラフィナの計らいで衣装で姿を隠したユーリディスはオルフェと共に踊るが、夜になる頃嫉妬に狂ったミラに見つかり掴みかかられ逃亡する………。
全てが終わった後太陽の昇った丘で歌い踊る子供たちの姿は新たなオルフェの到来を予感させていた。

【解説】
  ギリシア神話のオルペウスとエウリュディケの物語に基づき、ブラジルの詩人ヴィニシウス・デ・モライスが書き下ろした戯曲「オルフェウ・ダ・コンセイサゥン」の映画化。
 オルフェウス伝説を描いたレリーフをぶち破って響く、圧倒的音量のサンバ。アントニオ・カルロス・ジョビンの手がけたサウンドトラックにはルイス・ボンファによる「カーニバルの朝」をはじめとした美しいボサノヴァの名曲が含まれている。そのジョビンのボサノヴァを世界に知らしめた映画でもある。ムラート(混血児)たちの褐色の肌の輝きを眩しく捉えたキャメラも最高だ。
1959年第12回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞
1959年第32回アカデミー外国語映画賞受賞


【クレジット】
監督 … マルセル・カミュ
製作 … サーシャ・ゴルディン
原作 … ヴィニシウス・デ・モライス
脚本 … マルセル・カミュ/ジャック・ヴィオ
撮影 … ジャン・ブールゴワン
音楽 … アントニオ・カルロス・ジョビン
ルイス・ボンファ

出演 
ブレノ・メロ … オルフェ
マルペッサ・ドーン  … ユーリディス
ルールデス・デ・オリヴェイラ… ミラ
レア・ガルシア … セラフィナ



第159回 「死刑台のエレベーター 」




第159回高宮映画祭 2014年5月10日(土)
【 死刑台のエレベーター 】1957年 フランス映画 92分
開場18時20分
上映18時30分

【あらすじ】
電話で愛を語り合う男女。男は女の夫が社長を務める会社の社員で、女と恋人関係にあった。二人は邪魔な社長を殺す完全犯罪を目論み、男は社内で社長を殺した。社内で社長を殺した帰途、残してきた証拠に気づいた男は現場へ戻ろうとするが、週末で電源を落とされたエレベーター内に閉じ込められてしまう。しかも会社の前に置いてあった車は、若いカップルに無断で使われており、彼らは彼らで別の犯罪を引き起こしていた。そして恋人がエレベターに閉じ込められた事を知る由もない女は、夜のパリをさまよう……。

【解説】
 前年、海洋ドキュメンタリー「沈黙の世界」で、ジャック=イヴ・クストーと共同監督した後に、ルイ・マルがその斬新な演出技法を駆使して初めて作り上げた劇映画。その時、25歳であった。前半の滑稽ともいえる展開、中盤の並行する3つの時間、終盤これらが一気に交わるスリリングな展開に唸らされる。原作はノエル・カレフの犯罪小説。徹底したドライなタッチと、帝王マイルス・デイヴィスによる即興演奏、アンリ・ドカエによる斬新な手持ちカメラを生かした撮影、ジャンヌ・モローのクールな美しさ、モノクロ映像により都会の孤独感と完全犯罪の綻びが描かれる。“ヌーヴェル・ヴァーグ”の先駆けであり、サスペンスの金字塔とも称される作品。


【クレジット】
監督 … ルイ・マル「沈黙の世界 (1956)」「さよなら子供たち (1987)」
製作 … ジャン・スイリエール
脚本 … ロジェ・ニミエ/ルイ・マル
撮影 … アンリ・ドカエ
音楽 … マイルス・デイヴィス

出演 
モーリス・ロネ … 男ジュリアン・タヴェルニエ
ジャンヌ・モロー  … 女フロランス・カララ
ジョルジュ・プージュリイ… 若いカップル ルイ
ヨリ・ベルタン … 若いカップル ベロニク
リノ・ヴァンチュラ … 刑事
ジャン=クロード・ブリアリ
シャルル・デネ
ヘルガ・アンデルセン
ユベール・デシャン

第158回 「野良犬 」




第158回高宮映画祭 2014年4月12日(土)
【 野良犬 】1949年 日本映画 122分
開場18時20分
上映18時30分

【解説】
東宝争議の影響で東宝での製作を断念した山本嘉次郎、本木荘二郎らの映画芸術協会に参加した黒澤明が39歳の時、大映で製作した『静かなる決闘』に次いで、新東宝で製作した作品である。脚本は当時若手だった菊島隆三を起用して黒澤と共同で執筆した。
後楽園球場を舞台としたシーンには実際の巨人対南海の試合映像が使われており、川上哲治・青田昇・千葉茂・武末悉昌ら当時の選手の姿も見られる。隠し撮りされた本物の闇市など戦後間もない頃の風景をバックに初の本格的な犯罪サスペンスに挑んだ意欲作。
徹底してディテールに拘った周到な脚本とどこまでもリアリズムを追求した演出でそれまでの日本映画には見られない高い緊張感が全編を支配する。そして、観ているこちらまで息苦しくなるような、あの真夏の都会を覆う灼熱の空気感が実にみごとに表現されていてなによりも印象的だ。
先ごろ亡くなられた淡路恵子が当時SKDのダンサーであり、16歳のデビュー作でもある。
【あらすじ】
 恐ろしく暑い真夏の午後。射撃練習を終えた若い刑事村上はうだるような暑さに辟易しながら満員のバスに乗り込み帰路につく。しかし、村上は車内でコルトを盗まれたことに気づく。慌てて犯人らしき男を追うが結局路地裏で見失ってしまう。コルトの中には実弾が7発残っていた。必死にコルトを探す村上だったが、やがてそのコルトを使った強盗事件が発生してしまう。窮地に立つ村上は、この事件で新たにコンビを組むことになった老練な刑事佐藤の助けを借り、コルトの行方を追うのだった……。

【クレジット】
監督 … 黒澤明
製作 … 本木荘二郎
脚本 … 黒澤明/菊島隆三
撮影 … 中井朝一
音楽 … 早坂文雄
美術 … 松山崇

出演 …
三船敏郎 …  村上刑事
志村喬 …  佐藤刑事
淡路恵子  … 並木ハルミ
三好栄子 …  ハルミの母
千石規子 …  ピストル屋のヒモ
本間文子 …  桶屋の女房
河村黎吉 …  スリ係石川刑事
飯田蝶子 …  光月の女将
東野英治郎  … 桶屋のおやじ
木村功 …  遊佐
岸輝子  … スリのお銀
菅井一郎  … ホテル弥生の支配人
清水元  … 係長中島警部
山本礼三郎 …  本多
清水将夫 …  被害者中村の夫
高堂国典  … アパートの管理人
伊藤雄之助  … 劇場支配人
千秋実 …  座付き作者

第157回 「ロビンとマリアン」




第157回高宮映画祭 2014年3月8日(土)
【 ロビンとマリアン 】1976年 イギリス映画 107分
開場18時20分
上映18時30分

【解説・あらすじ】
 獅子王リチャードと共に十字軍遠征に赴いていたロビン・フッドが20年ぶりに故郷シャーウッドの森に帰って来た。依然として権力をふるうノッティンガムの代官との確執や、かつての仲間たちとの交流を交えながら、尼僧となっている恋人マリアンとの恋の顛末をロマンティックに描きあげた異色編。ロビン役のS・コネリー、マリアン役のA・ヘプバーンの二人の魅力もさることながら、リトル・ジョンのN・ウィリアムソン、代官のR・ショー、獅子王リチャードのR・ハリスら脇を固める顔ぶれも良い。スタッフ・キャストのほとんどが生粋のイギリス勢で占められ、リアルな美術や描写と相俟って本場の味がたっぷりと堪能できる。鮮やかな幕切れが、ラブ・ストーリーとしての本作を忘れ難いものとしている。


【クレジット】
監督 … リチャード・レスター
「三銃士」「スーパーマン II/冒険篇」
製作 … レイ・スターク
「イグアナの夜」「グッバイガール」
脚本 … ジェームズ・ゴールドマン
「冬のライオン」「ニコライとアレクサンドラ」
撮影 … デヴィッド・ワトキン
「炎のランナー」「愛と哀しみの果て」
音楽 … ジョン・バリー
「007シリーズ」「ダンス・ウィズ・ウルブズ」
出演
ショーン・コネリー  … ロビン・フッド
オードリー・ヘプバーン … マリアン
リチャード・ハリス  … 獅子心王リチャード
ロバート・ショウ  … ノッティンガムの代官
ニコル・ウィリアムソン … リトル・ジョン
イアン・ホルム  … ジョン王(リチャード王の弟)
ロニー・バーカー  … タック修道士
デンホルム・エリオット … ウィル・スカーレット
ケネス・ヘイ  … サー・ラナルフ卿

第156回 「沓掛時次郎 遊侠一匹 」




第156回高宮映画祭 2014年2月8日(土)
【 沓掛時次郎 遊侠一匹 】1966年 日本映画 90分
開場18時20分
上映18時30分

【解説】
 戦前から八度も映画化されている、長谷川伸による戯曲『沓掛時次郎』を、本作が脚本家デビューとなる掛札昌裕が脚色し「明治侠客伝 三代目襲名」の加藤泰が監督。時代劇が衰退した1966年当時、中村錦之助の強い要望により実現した映画史に残る名作。おなじみの人物を中村錦之助が演じ、渥美清との共演も果たした。

【あらすじ】
 渡世人の沓掛時次郎は、自分を兄のように慕う身延の朝吉と旅を続け、佐原の勘蔵一家に助っ人として雇われる。だがやくざ稼業に嫌気が差していた時次郎は、勘蔵一家と権六一家の喧嘩の当日、朝吉を連れて勘蔵一家を後にしてしまう。朝吉は時次郎を非難し一人で権六一家に乗り込むが、返り討ちにあって死んでしまう。その後、旅の果ての一宿一飯の義理からいざこざに巻き込まれ、三蔵という男を斬るが、彼から妻と子を伯父のもとへ連れて行ってほしいと頼まれる。自分が三蔵を殺したことを告白し、三人の旅が始まった。しかしその伯父も貧乏を苦に自殺していて…。

【クレジット】
監督 … 加藤泰
企画 … 小川三喜雄
原作 … 長谷川伸
「沓掛時次郎」
脚本 … 掛札昌裕
撮影 … 古谷伸
美術 … 井川徳道
衣裳 … 森護
編集 … 宮本信太郎
作詞 … 佐伯孝夫
作曲 … 吉田正
音楽 … 斎藤一郎
唄  … フランク永井
殺陣 … 足立伶二郎
出演
中村錦之助 … 沓掛時次郎
池内淳子  … おきぬ
中村信二郎 … 太郎吉
東千代之介 … 六ツ田の三蔵
岡崎二朗  … 昌太郎
弓恵子  … お葉
三原葉子  … お松
清川虹子  … おろく
渥美清  … 身延の朝吉


第155回 「大いなる西部 」




第155回高宮映画祭 2014年1月11日(土)
【 大いなる西部 】1958年 アメリカ映画 167分
開場18時00分
上映18時10分

【解説】
 『ミニヴァー夫人』『我等の生涯の最良の年』『ベン・ハー』で3度のアカデミー賞監督賞に輝く巨匠ウィリアム・ワイラーが「西部の男」以来18年ぶりで監督した西部劇。骨太の人間ドラマを描いて常に一級の作品を手がけてきたが、ここでも西部開拓時代に垣間見ることができる水源をめぐる抗争を軸に、堂々たる一大叙事詩に仕上げている。開巻のソウル・バス手がけるタイトルデザインとバックに流れるジェローム・モロスのテーマミュージックが一気に西部の世界へ引き込む。出演者はワイラーと共にプロデュースもしている「無頼の群」のグレゴリー・ペックに、「ベビイドール」のキャロル・ベイカー、「黒い罠」のチャールトン・ヘストン、「野郎どもと女たち」のジーン・シモンズ、「楡の木陰の欲望」のバール・アイヴス、「軍法会議(1956)」のチャールズ・ビックフォード、チャック・コナーズ、メキシコ俳優アルフォンソ・ベザヤ等。製作ウィリアム・ワイラーとグレゴリー・ペック。

【あらすじ】
  テキサスの有力者テリルの娘パットと結婚するため東部からやって来たジェームズ。そんな彼は、パットに恋していたテリルの牧場の牧童頭スティーブには敵意を向けられる。また、テリル家が地元の勢力を二分している大地主ハナシー家と水源地の所有をめぐって対立関係にあることも知るのだった。しかし、この水源地の現所有者で女性教師のジュリーは、騒動を避けようとどちらにも売らない姿勢をとっていた。ところが徐々に両家の対立は激化。そこでジェームズは、平等に水を供給したいと自ら土地を買い取ることに。だが、その後、ジュリーがハナシー側に監禁される事態が起きてしまう…。

【クレジット】
監督:ウィリアム・ワイラー
製作:ウィリアム・ワイラー/グレゴリー・ペック
原作:ドナルド・ハミルトン
脚本:ジェームズ・R・ウェッブ/サイ・バートレット/ロバート・ワイルダー
撮影:フランツ・F・プラナー
音楽:ジェローム・モロス
タイトルデザイン:ソウル・バス
出演:
グレゴリー・ペック … ジェームズ
チャールトン・ヘストン … スティーブ
ジーン・シモンズ … ジュリー
キャロル・ベイカー … パット
バール・アイヴス … ハナシー
チャールズ・ビックフォード… テリル
チャック・コナーズ … ハナシーの息子バック
アルフォンソ・ベドヤ … メキシコ人牧童


第154回 「続・社長太平記 」




第154回高宮映画祭 2013年12月14日(土)
【 続・社長太平記 】1959年 日本映画 104分
開場18時20分
上映18時30分

【解説】
 社長シリーズ全33本のうちの初期作品で、シリーズ初カラー作品。今回の舞台を九州。福岡、北九州、別府の懐かしき風景がみられる

【あらすじ】
支社開設の際にやってきた牧田社長を迎えて錨商事の九州支社は大森支社長、朝日奈営業部長兼総務部長はじめ一同大はりきりである。しかし早速開かれたその夜の地元商工会議所の白坪理事はじめ地元業者を招待した宴会は招いた客がすべて代理出席。目的の白坪は現れないどころか、大森が芸者麻理子を助けて、それに絡んでいた白坪を大立腹させるに至り大失敗を喫した。もともとライバルさくら商会の地盤たる当地でのこの失敗はショックであった……。

【クレジット】
監督: 青柳信雄
製作: 藤本真澄
脚本: 笠原良三
撮影: 西垣六郎
美術: 小川一男
編集: 大井英史
音楽: 松井八郎

出演:
森繁久彌 … 牧田庄太郎
小林桂樹 … 大森雄吉
加東大介 … 朝日奈剛之助
三好栄子 … 会長岩子
久慈あさみ … 牧田の妻登代子
英百合子 … 大森の母たま
越路吹雪 … 麻布洋子
淡路恵子 … マダムくま子
団令子 … 芸者麻理子
北川町子 … 芸者〆福
春川ますみ … 深尾キン子
三木のり平 … 営業部長雨川
南道郎 … 支部社長付西田
小川虎之助 … 白坪
一の宮あつ子 … 白坪夫人
山茶花究 … さくら商会大山


第153回 「或る夜の出来事 」




第153回高宮映画祭 2013年11月9日(土)
【 或る夜の出来事 】1934年 アメリカ映画 105分
開場18時20分
上映18時30分

【解説】
 34年アカデミー賞、主要5部門(作品・監督・主演男優・主演女優・脚色賞)を独占すると言う快挙を果たした古典的恋愛コメディの傑作で、キャプラ監督やコルベール、そしてそれまでパッとしなかったゲイブルの名を一躍有名にした作品。 二転三転するストーリーの面白さと全編にちりばめられたユーモアとロマンティックな雰囲気。そして小粋なコルベールに笑顔が素敵な伊達男、ゲイブル。それらを見事にマッチさせた“古き良き時代”を代表する誠に素晴らしいコメディ映画の傑作中の傑作!

【あらすじ】
 大金持ちの一人娘エリーは、勝手に婚約を交わしたことに怒った父親によって豪華船に監禁されるも恋人に逢いたくてそこから脱走、ニューヨーク行きのバスに乗り込んだ。そのバスには失業中の新聞記者ピーターも乗っていて、ちょっとしたごたごたからお知り合いになる。娘を探そうとする父親は新聞にデカデカと彼女の記事を載せ、それを読んだピーターは特ダネをモノにしようと何食わぬ顔で世間知らずのエリーに手を焼きながらも愉快な旅(あの有名なヒッチハイクなどなど……)を続けるのだった。やっとの思いでニューヨークに着いた二人。しかしそこで目にした新聞には“婚約を許す”と言う父親の記事が載っていた。が、その記事に困惑する二人……。そう、既に二人はお互いに惹かれ合う仲になっていたのだった!

【クレジット】
監督:フランク・キャプラ
製作:フランク・キャプラ/ハリー・コーン
原作:サミュエル・ホプキンス
脚本:ロバート・リスキン
撮影:ジョセフ・ウォーカー
音楽:ルイス・シルヴァース

出演:クラーク・ゲイブル
クローデット・コルベール
ウォルター・コノリー
ロスコー・カーンズ
アラン・ヘイル
ウォード・ボンド


第152回 「蜘蛛巣城 」




第152回高宮映画祭 2013年10月5日(土)
【 蜘蛛巣城 】1957年 日本映画 110分
開場18時30分
上映18時40分

【解説】
 シェイクスピアの戯曲『マクベス』を日本の戦国時代に置き換えた作品。原作の戯曲にメイクや演出など、能の表現が織り交ぜられており、翻案物にもかかわらず、原作の雰囲気を最も忠実に再現した作品として広く知られている。映画的表現の先駆けとしても有名な黒澤明監督はここでも複数カメラによる同時撮影のマルチカム方式や、遠景と近景に同じくピントを合わせるパンフォーカスなどの技法を駆使し、独特の幽玄な世界を構築している。戦後日本映画の黄金時代。堂々たる大作である。
また主人公が弓矢の洗礼を受けるラストの撮影では、あまりの凄まじさに、演じる三船敏郎が「俺を殺す気か」と黒澤明に対して憤慨していたと伝えられるほどであった。

【あらすじ】
 戦国時代。蜘蛛巣城城主・都築国春は北の館(きたのたち)城主・藤巻の謀反に遭い、篭城を決意する。そんな中、家来の鷲津武時と三木義明の活躍によって形勢が逆転したとの報せが入る。国春に召されて嵐の中を急ぐ武時と義明は、途中の「蜘蛛手の森」で迷ってしまう。そこで2人は奇妙な老婆と出会い、不思議な予言を聞く。やがて予言通り事が運び始めると、鷲津武時は欲望に取り憑かれた妻にそそのかされて主を殺し、自ら城主の地位につくのだったが……。

【クレジット】
監督:黒澤明
製作:本木荘二郎/黒澤明
原作: ウィリアム・シェイクスピア
『マクベス』
脚本:小国英雄/橋本忍/菊島隆三/黒澤明
撮影:中井朝一
美術:村木与四郎
音楽:佐藤勝
記録:野上照代
照明:岸田九一郎
出演:
三船敏郎 … 鷲津武時
山田五十鈴 … 妻浅茅
志村喬 … 小田倉則保
久保明 … 義照(三木義明の嫡子)
太刀川洋一 … 国丸(都筑国春の嫡子)
千秋実 … 三木義明
佐々木孝丸 … 城主都築国春
清水元 … 鷲津の郎党
藤木悠 … 鷲津の郎党
土屋嘉男 … 鷲津の郎党
佐田豊 … 鷲津の郎党
高堂国典 … 武将
稲葉義男 … 武将
上田吉二郎 … 鷲津の親兵
堺左千夫 … 鷲津の親兵
沢村いき雄 … 鷲津の親兵
三好栄子 … 城の老女
浪花千栄子 … 物の怪の老婆
井上昭文 … 都築の使武者
小池朝雄 … 都築の使武者
加藤武 … 都築警護の武士
木村功 … 幻の武者
宮口精二 … 幻の武者
中村伸郎 … 幻の武者


第151回 「知りすぎていた男 」




第151回高宮映画祭 2013年9月7日(土)
【 知りすぎていた男 】1956年 アメリカ映画 120分
開場18時30分
上映18時40分

【解説】
ヒッチコックが、イギリス時代の白黒オリジナルの自作「暗殺者の家」をアメリカでカラー作品としてリメイク。ヒッチコックが後にフランソワ・トリュフォーに語ったインタビューによると「オリジナル版は若干腕の立つアマチュアの作品」であり、本作は「実力を兼ね備えたプロの作品」としている。音楽は『ハリーの災難(1955)』から『マーニー(1964)』までの8作品でヒッチコック後期黄金時代に多大な貢献をしたバーナード・ハーマン。

【あらすじ】
 束の間の休暇でモロッコに立ち寄った医者のベン一家。偶然にもあるフランス人の死に立ち会ったベンは、断末魔の男の口から某国の首相暗殺計画を知らされる。やがてベンの口を封じるため、彼の息子が誘拐されてしまう。ベンと元歌手の妻ジョーは、暗殺者がひそむ教会へと乗り込んでいく……。D・デイの歌う“ケ・セラ・セラ”が非常に効果的に使われるサスペンス・スリラーの傑作。

【クレジット】
監督:アルフレッド・ヒッチコック 『北北西に進路を取れ』『めまい』
製作:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ『裏窓』『泥棒成金』
    アンガス・マクファイル『白い恐怖』『間違えられた男』
撮影:ロバート・バークス『ダイヤルMを廻せ! 』『鳥』
音楽:バーナード・ハーマン『北北西に進路を取れ』『サイコ』
出演:
ジェームズ・スチュワート…… ベン
ドリス・デイ  ……………… ジョー
ラルフ・トルーマン  ……… ブキャナン警視
ダニエル・ジェラン …… ルイ・ベルナール


第150回 「青い鳥 」




第150回高宮映画祭 2013年8月10日(土)
【 青い鳥 】2008年 日本映画 105分

【解説】
自らも少年の頃から吃音症であった重松清の同名短編を阿部寛主演で映画化したヒューマン・ドラマ。いじめ問題が深刻化した中学校に現われた吃音の臨時教師・村内先生が、心に傷を負った生徒たちと真正面からぶつかり合う姿を描く。1954年公開の「二十四の瞳」がその時代の教師のあるべき姿の一つのモデルを示していたように、これは現代の「二十四の瞳」といってもよい作品である。最近のテレビ局が製作に関わった映画はとかくファッションとコマーシャリズムに流れ、内容空疎なものが多い中、本作は非テレビ局の独立系でそういった傾向から一歩距離を置いた作品であり、朴訥なイメージで好演の阿部寛以外は名の通った役者がほとんど出ていなく、作品全体にリアリティを与えている。

【あらすじ】
 新学期、東ヶ丘中学2年1組には休職した担任に代わり、臨時教師の村内先生が着任した。前の学期、男子生徒の野口がいじめが原因で自殺未遂へと追い込まれ、転校を余儀なくされていた。マスコミにも騒がれ、学校側は生徒指導の強化などにより、生徒たちの反省と改心が進んだとして事態の沈静化を図っていた。そんなクラスにやって来た村内先生は、極度の吃音だったが、着任早々言葉少なに発せられたひと言は“忘れるなんて、ひきょうだな”という意外なもの。そして、日直に命じて転校した野口の机を教室に戻させ、その机に向かって“野口君、おはよう”と語りかけるのだった。だれもが野口のことを忘れようとする中、村内先生の挑発的ともとれる行動は、生徒ばかりか教師や保護者たちにも大きな波紋を投げかける。

【クレジット】
監督:中西健二 『花のあと』
原作:重松清
脚本:飯田健三郎/長谷川康夫『亡国のイージス』『山桜』『花のあと』
撮影:上野彰吾『マルタイの女』『地下鉄(メトロ)に乗って』
音楽:まきちゃんぐ

出演:
阿部寛 …… 村内先生
本郷奏多 …… 園部真一
伊藤歩 …… 島崎先生
井上肇  …… 石野先生
重松収 …… 宮崎先生
岸博之 …… 小泉先生


第149回 「バック・トゥ・ザ・フューチャー 」




第149回高宮映画祭 2013年7月13日(土)
【 バック・トゥ・ザ・フューチャー 】1985年 日本映画 116分
開場18時30分
上映18時40分

【解説】
アメリカが最も豊かだった時代の風俗を描いて無駄が無く、伏線が隅々まで生かされている脚本とキャストの好演が光る傑作SFファンタジー・コメディ。青春映画としても上出来。ドラマチックな音楽はアラン・シルヴェストリ。

【あらすじ】
 友人の科学者ドクの作ったデロリアン・タイムマシンに誤って乗り込んだ高校生マーティが30年前の世界へ。時代は1950年代。その世界でのドクの協力を得て元の世界へ帰る方法を見つけたマーティだったが、彼には少女の頃の母親に惚れられたために変わりつつある歴史の修復作業が残っていた。

【クレジット】
監督:ロバート・ゼメキス 『1941』『フォレスト・ガンプ/一期一会』
製作:スティーヴン・スピルバーグ『グレムリン』『メン・イン・ブラック』
脚本:ボブ・ゲイル『バック・トゥ・ザ・フューチャーT・U・V』
撮影:ディーン・カンディ『ジュラシック・パーク』『アポロ13』
音楽:アラン・シルヴェストリ『プレデター』『フォレスト・ガンプ/一期一会』
歌  :ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース『パワー・オブ・ラブ』

出演:
マイケル・J・フォックス…… 北大作
クリストファー・ロイド …… 榊典子
リー・トンプソン …… 井川美子


第148回 「憎いあンちくしょう 」




第148回高宮映画祭 2013年6月8日(土)
【 憎いあンちくしょう 】1962年 日本映画 105分

【解説】
1956年太陽の季節でデビューし、戦後の映画界を牽引したスター「石原裕次郎」絶頂期の作品。浅丘ルリ子も22才で弾けるような若さが眩しく、魅力的だ。戦後大手映画会社の中でも停滞していた日活に1956年、登場した石原裕次郎はまたたくまに救世主として日活の屋台骨を背負う存在として、ヒット作品を連発していった。本作までに主演したのは30本以上になり、まさしく本作の役柄である売れっ子マルチタレント北大作とは石原裕次郎に他ならない。監督の蔵原惟繕は裕次郎主演作「俺は待ってるぜ」で監督デビューして以来、数々のコンビ作品を送り出してきた事から演出と演技に澱みがなく、切れ味よいシャープな作品となった。本作はロードムービーでもあり、東京から阿蘇までの高度経済成長真っ只中の1960年代ニッポンの断面をドキュメンタリー風のキャメラが活写し、見所となっている。山笠も出ます。

【あらすじ】
 人気スター、北大作にはマネージャー兼恋人の榊典子がいるが、このところ多忙から二人の仲は倦怠気味。そこへジープを九州まで運ぶという仕事が舞い込んでくる。九州の無医村で働く恋人のために、美子が新聞広告を出したのだった。大作はこの話に共感して、その運転手を買って出る。一方、マスコミもこのニュースを聞きつけ、ジープを運転する大作のあとを追いかけまわす。典子はあわてて大作を連れ戻そうとするが……。

【クレジット】
監督:蔵原惟繕 『俺は待ってるぜ』『銀座の恋の物語』『愛の渇き』
企画:水の江滝子『太陽の季節』
脚本:山田信夫『銀座の恋の物語』『化石の森』『華麗なる一族』
撮影:間宮義雄『銀座の恋の物語』
音楽:黛敏郎『幕末太陽傳』『東京オリンピック』『天地創造』

出演:
石原裕次郎…… 北大作
浅丘ルリ子 …… 榊典子
芦川いづみ …… 井川美子
小池朝雄  …… 小坂敏夫
長門裕之 …… 一郎ちゃん
川地民夫 …… 尾崎宏
佐野浅夫 …… 奥山
天草四郎 …… 禿頭の男
高品格 …… フェリボート係員


第147回 「エル・シド 」




第147回高宮映画祭 2013年5月6日(月)
【 エル・シド 】1961年 アメリカ映画 190分

【解説】
実在した中世スペインの騎士エル・シドとして讃えられたロドリーゴ・ディアス・デ・ビバールの物語。スペイン最古の文学である叙事詩「わがシッドの歌」を元にしている。時代は11世紀後半。日本では武士が台頭してくる平安後期になる。この映画が作られた1 960年前後は急激なテレビの普及に対抗するものとしてハリウッドでは歴史スペクタク ル大作が次々に作られた。CGのない時代なので、舞台となる場所(海外にロケーション )、登場人物の衣装(合戦シーン)など巨額の制作費がかかるため、大掛かりに作られた分、大味になってしまう作品が多いのも事実です。そういった作品群の中で、本作は王位継承をめぐる政治抗争や引き裂かれる恋人など人間関係がドラマチックに展開され、際立って見ごたえのある作品となっている。監督は「ウィンチェスター銃'73」や「最前線」 など異質の西部劇や戦争映画で高い評価を得ていたアンソニー・マン。脚本・撮影・技闘 ・音楽などにはアカデミー常連のスタッフを揃えており、見所満載です。

【あらすじ】
 11世紀、スペインはムーア人の侵略に日々脅かされていた。そんな中若き勇将エル・ シドは、恋人であるシメンの父を死に至らしめ、また王位継承の争いに巻き込まれ追放の 身となってしまう。しかしその後、スペインに存亡の危機が訪れる……。

【クレジット】
監督:アンソニー・マン 『ウィンチェスター銃'73』『最前線』
製作:サミュエル・ブロンストン『北京の55日』
脚本:フレドリック・M・フランク『地上最大のショウ』
   フィリップ・ヨーダン『折れた槍』
撮影:ロバート・クラスカー『第三の男』
音楽:ミクロス・ローザ『ベン・ハー』『白い恐怖』

出演:チャールトン・ヘストン『ベン・ハー』
   ソフィア・ローレン 『ふたりの女』
   ラフ・ヴァローネ 『ネバダ・スミス』
   ジュヌヴィエーヴ・パージュ『花咲ける騎士道』
   ジョン・フレイザー
   ゲイリー・レイモンド『ラット・パトロール』
   ハード・ハットフィールド
   マッシモ・セラート
   ハーバート・ロム『ピンク・パンサー』
   マイケル・ホーダーン
   ラルフ・トルーマン

第146回 「壬生義士伝 」

   第146回高宮映画祭 2013年4月13日(土)
【 壬生義士伝 】2002年 日本映画 137分
開場18時20分
上映18時30分

【解説】
 人気作家浅田次郎の同名ベストセラー小説を「秘密」「陰陽師 〜おんみょうじ〜」の滝田洋二郎監督が映画化した感動の時代劇。混迷する幕末を舞台に、無名の新撰組隊士吉村貫一郎を主人公に、“守銭奴”とさげすまれても、愚直なまでに愛する者のために生き抜いた一人の男の波瀾の運命を描く。主演は中井貴一。共演に佐藤浩市。
 幕末の京都・壬生。尊皇攘夷の名の下にこの地で結成された新撰組は、表向きこそ勢いを見せるが、力を増す倒幕勢力の前に浮き足立ち士気は低下の一方だった。そんなある日、一人の剣士が入隊してきた。盛岡の南部藩出身のその男、吉村貫一郎はみすぼらしい身なりに似合わず、これまでに何人もの人を斬り捨ててきた猛者だった。しかし、大儀のためには己の命をも顧みない隊士たちの中にあって、恥ずかしげもなく命に固執し、さらには何かにつけてお金に執着する貫一郎の姿は異彩を放っていた。そんな貫一郎に、近藤勇も一目置く斎藤一は嫌悪を感じるのだったが…。

【あらすじ】



【クレジット】
監督:滝田洋二郎
製作代表:大谷信義
菅谷定彦
鞍田暹
俣木盾夫
石川富康
菊池昭雄
企画:石川博
遠谷信幸
プロデューサー:宮島秀司
榎望
企画協力:文藝春秋
原作: 浅田次郎
『壬生義士伝』文藝春秋刊
脚本:中島丈博
撮影:浜田毅
視覚効果:橋本満明
美術:部谷京子
編集:冨田功
冨田伸子
音楽:久石譲
音楽プロデューサー:小野寺重之
スクリプター:赤澤環
殺陣:諸鍛冶裕太
照明:長田達也
製作主任:砥川元宏
製作担当:氏家英樹
装飾:小池直美
中込秀志
録音:小野寺修
助監督:足立公良
クリエイティブプロデューサー:中嶋竹彦
出演:
中井貴一 … 吉村貫一郎
三宅裕司 … 大野次郎右衛門
夏川結衣 … しづ
中谷美紀 … ぬい
村田雄浩
佐藤浩市 … 斎藤一
塩見三省
堺雅人
野村祐人
斎藤歩
堀部圭亮
塚本耕司
比留間由哲
加瀬亮
山田辰夫
伊藤淳史
藤間宇宙
伊藤英明
【解説】


第145回 「映画に愛をこめて アメリカの夜 」

  第145回高宮映画祭 2013年3月9日(土)
【 映画に愛をこめて アメリカの夜 】1973年 仏/伊 映画 117分
開場18時00分
上映18時30分

【解説】
 フェラン監督(F・トリュフォー)による映画が、ニースで撮影される。ノイローゼ気味のハリウッド女優や気難しい男優、妊娠がバレた新人など、問題あるスタッフをかかえて、監督の撮影もなかなかはかどらない……。映画撮影の風景というシチュエーションだけで、特にストーリーらしいストーリーも無いが、映画好きの人ならば良い気持ちになれる不思議な作品。タイトルの“アメリカの夜”とは、夜のシーンを昼間に撮るため、カメラにフィルターをつける撮影の技法のこと。

【あらすじ】




【クレジット】
監督:フランソワ・トリュフォー
製作:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー
ジャン=ルイ・リシャール
シュザンヌ・シフマン
撮影:ピエール=ウィリアム・グレン
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:
ジャクリーン・ビセット … ジュリー
ジャン=ピエール・レオ … アルフォンス
ジャン=ピエール・オーモン … アレキサンドル
アレクサンドラ・スチュワルト … ステイシー
フランソワ・トリュフォー … フェラン
ナタリー・バイ … ジョエル
ヴァレンティナ・コルテーゼ … セブリーヌ
 


第144回 「悪名 」




第144回高宮映画祭 2012年2月9日(土)
【 悪名 】1961年 日本映画 94分

【解説】
明治に生まれ、新感覚派の作家として出発し、天台宗僧侶として出家、後に参議院議員ともなった今東光の小説を原作とする。今東光が出家後の住職として住んだ河内八尾の時代に出会った岩田浅吉をモデルとする朝吉親分を登場させ、「ケチ(吝嗇)・好色・ド根性」といった河内者の人間臭と土俗色の色濃い河内地方の方言や習俗を基にした描いた人間讃歌です。高度経済成長の波に抗うかのように登場した『悪名』は大衆の支持を得、当時大ヒットとなった。主演の勝新太郎にとってもこの作品は初のシリーズ物としてこれより全16作が作られ、彼のキャリアの大きな基礎となる。なおスタッフは「好色一代女」「雨月物語」「山椒大夫」などで世界的にもその名を知られた日本映画界の巨匠『溝口健二』組で固められており、娯楽映画としても傑出した出来である。

【あらすじ】
 無類の暴れん坊として知られる朝吉は、人妻のお千代と温泉へ駆け落ちするが、お千代のヒモの生活に飽きてしまい一人で大阪に帰ってきてしまった。幼なじみたちと再会した朝吉は遊郭へ出かけ、琴糸に惚れてしまう。酔った幼なじみが遊郭からの帰りにモートルの貞という男とトラブルを起こしたため、翌日、朝吉たちと貞が対決することになった。貞はその土地で暴れん坊として恐れられる男だったが、朝吉にこてんぱんにやられてしまう。そして貞は徐々に朝吉とともに行動するようになっていくのだった…………


【クレジット】
監督:田中徳三(「雨月物語」「山椒大夫」等助監督)
原作:今東光
脚本:依田義賢(「浪華悲歌」等ほとんどの溝口作品)
撮影:宮川一夫(「雨月物語」他多数の溝口作品)
音楽:伊福部昭

出演: 勝新太郎 …… 朝吉
田宮二郎 …… モートルの貞
中村玉緒 …… お絹
藤原礼子 …… お照
中田康子 …… お千代
水谷良重 …… 琴糸
       (二代目水谷八重子)
浪花千栄子…… 麻生イト
山茶花究  …… 吉岡


第143回 「三人の名付親 」




第143回高宮映画祭 2012年1月12日(土)
【 三人の名付親 】1948年 アメリカ映画 107分

【解説】
無声映画時代の『恵みの光』(19)以来、繰り返しリメイクされてきたピーター・B・カインの小説の映画化。ジョン・フォード監督による『恵みの光』では本作のキッド役「ハリー・ケリー・Jr」の父「ハリー・ケリー」がジョン・ウェインのボブ・ハイタワー役を務めていた。また本作は前年に亡くなったその「ハリー・ケリー」に捧げられている。アクションだけでなく、人情劇にも圧倒的な力量を見せるJ・フォードが、きめ細やかな人物描写と、西部の光景による心象描写を織り混ぜた逸品。罪を犯した男たちが幼い命を守ろうと旅する中、やがてそれが贖罪の道程へとなる寓意も含めて、実に感動的な造りになっている。毎年クリスマスシーズンになると、アメリカでは繰り返しテレビ放映されている作品です。

【あらすじ】
 アリゾナのウェルカムにやって来た三人組の強盗、ボブ、ピート、キッドは町の銀行を掠奪して砂漠の中に逃れていった。烈日を浴びて砂漠を行く彼らは渇に苦しんだが、深傷を負っているキッドは1人耐えがたかった。砂漠には所々に旅人のための水槽タンクがあり、追手の裏をかきながらその一つテラピン・タンクへ向かった。そこには1台の幌馬車が止まっており、中に1人の身重の婦人がいた。彼女はまもなくピートの世話で赤ん坊を生み、3人に赤ん坊のことをくれぐれも頼みながら死んでいった。3人は途方にくれたが、婦人の残していった聖書に力を得て赤ん坊を連れて行くことにした。しばらくしてテラピン・タンクに来た追手の保安官スイート達は幌馬車の中に残されていた婦人の衣類が彼の姪のものであると知って、3人が彼女を殺したものと思い、ますます彼らに対する憎悪に燃えた…………


【クレジット】
監督:ジョン・フォード
製作:ジョン・フォード
   メリアン・C・クーパー
原作:ピーター・B・カイン
脚本:ローレンス・スターリングス
   フランク・S・ニュージェント
撮影:ウィントン・C・ホック
音楽:リチャード・ヘイグマン

出演: ジョン・ウェイン ………… ボブ
ペドロ・アルメンダリス … ピート
ハリー・ケリー・Jr …… キッド
ウォード・ボンド ………… スイート
ミルドレッド・ナトウィック… 身重の婦人


第142回 「わが青春に悔なし 」




第142回高宮映画祭 2012年12月8日(土)
【 わが青春に悔なし 】1946年 日本映画 110分

【解説】
黒澤明監督の戦後最初の監督作品。京大・滝川事件とゾルゲ・スパイ事件をモチーフに、ファシズムの吹き荒れる時代にあって自らの信念に基づいて強く生きる女性の姿を謳い上げたドラマ。戦前、国民的アイドルだった原節子(当時26才)が芯の強いヒロインを好演。GHQの奨励したいわゆる民主主義映画の一つであるが、来なかったのは軍艦だけと言われた東宝争議が燃え盛っていく最中に作られた作品であるだけに、黒澤明監督はGHQ、会社、労働組合という組織の圧力の中で制作しており、その時代の異様な空気感が後半のドラマに反映されている。

【あらすじ】
 昭和8年。京都帝国大学の教授・八木原の教え子たちにとって教授の一人娘、幸枝は憧れの的。野毛、糸川の二人の学生も幸枝に想いを寄せていた。秀才型で日和見的な糸川に対して実直で行動派の野毛。軍国主義が強まる中、野毛が左翼運動へと身を投じる一方、糸川はひたすらに法曹の道を目指していた。やがて、幸枝は信念を持って行動する野毛に魅力を感じ始めるのだったが……。

【クレジット】
監督:黒澤明
製作:松崎啓次
脚本:久板栄二郎
撮影:中井朝一
音楽:服部正
演出補助:堀川弘通

出演: 原節子 …… 八木原幸枝
藤田進 …… 野毛隆吉
大河内伝次郎 … 八木原教授
杉村春子… 野毛の母
三好栄子… 八木原夫人
河野秋武 …… 糸川
高堂国典 …… 野毛の父
志村喬 … 毒いちご
清水将夫 … 筥崎教授
田中春男 … 学生


第141回 「市民ケーン 」





第141回高宮映画祭 2012年11月10日(土)
【 市民ケーン 】1941年 アメリカ映画 119分
【解説】
AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)というアメリカ映画産業育成の国家的機関が選出した歴史上の名画としてベスト1位の作品。撮影や物語展開、編集など映画の技法の斬新さが後の映画作家に与えた影響など、その評価を揺るぎないものにしている。また、製作・監督・脚本・主演のオーソン・ウェルズが製作時24歳であったということも衝撃的であった。完成後批評家からの絶賛を浴び天才の名を欲しいままにしたオーソン・ウェルズであったが、モデルがマスコミ界の権力者である「ウィリアム・ランドルフ・ハースト」だったため、公開にあたり様々な圧力を受ける結果にもなったのです。興行的にも失敗となりアカデミー賞でも9部門にノミネートされたが脚本賞のみの受賞で終わりました。

【あらすじ】
 暗く荒廃した大邸宅ザナドゥの主、かつての新聞王ケーンが「バラのつぼみ」という謎の言葉を残して死んだ。彼の生涯をまとめたニュース映画の製作が進行していたが、経営者ロールストンはその出来に不満だった。ロールストンはケーンの最後の言葉の謎に焦点を絞るよう指示、編集者のトンプソンはケーンに近かった人間を歴訪する。二人目の妻で歌手のスーザン、後見人の銀行家サッチャー、ケーンの新聞「インクワイラー」の参謀だったバーンステイン、ケーンの絶縁した親友リーランド、大邸宅の執事の五人である。様々な人物の証言から、新聞界に君臨した男の実像が浮かび上がる。

【クレジット】
監督:オーソン・ウェルズ
製作:オーソン・ウェルズ
脚本:ハーマン・J・マンキウィッツ/オーソン・ウェルズ
撮影:グレッグ・トーランド(「嵐ケ丘 」「怒りの葡萄」「我等の生涯の最良の年」etc)
編集:ロバート・ワイズ(監督作「ウエスト・サイド物語」「サウンド・オブ・ミュージック」etc)
音楽:バーナード・ハーマン(「北北西に進路を取れ」「タクシードライバー 」etc)

出演: オーソン・ウェルズ …… ケーン
ジョセフ・コットン …… リーランド
ドロシー・カミンゴア … スーザン
エヴェレット・スローン… バーンステイン
アグネス・ムーアヘッド… ケーン夫人
ルース・ウォリック …… エミリー・ノートン
レイ・コリンズ …… ジェームス・W・ゲティス
ウィリアム・アランド … トンプソン
ジョージ・クールリス … サッチャー



第140回 「劔岳 点の記 」


第140回高宮映画祭 2012年10月13日(土)
【 劔岳 点の記 】2008年 日本映画 139分

【解説】
明治時代末期、国防のため日本地図の完成を急ぐ陸軍の命を受け、最後の空白地点を埋めるべく前人未踏といわれた難峰・劔岳に挑んだ男たちの命を懸けた真実の物語。新田次郎の同名小説「劔岳 点の記」の完全映画化です。黒澤明監督がどのような過酷な状況でもピントを合わせられると高く評価した撮影の名手「木村大作」が自身のライフワークとして取り組んだ初監督作品で、実際に劔岳・立山連峰各所でロケを敢行、測量隊と同じ行程をほぼ忠実に辿る危険と隣り合わせの過酷な撮影の末に実現した雄大さと迫力に満ちた映像美に注目。CGは使ってません。

【あらすじ】
明治39年、陸軍参謀本部陸地測量部の測量手、柴崎芳太郎は、国防のため日本地図の完成を急ぐ陸軍から、最後の空白地点である劔岳の初登頂と測量を果たせ、との命令を受ける。立山連峰にそびえ立つ劔岳は、その険しさから多くの者が挑みながら誰一人頂上を極められずにきた未踏峰の最難所であった。さらに、最新装備で初登頂を目指す日本山岳会という強力なライバルが出現、測量隊には陸軍のメンツという重いプレッシャーがのしかかる。そんな中、柴崎は前任の測量手・古田盛作を訪ね、信頼できる案内人として宇治長次郎を紹介される。そして翌40年、柴崎たち測量隊一行は総勢7人でいよいよ劔岳の登頂に臨むのだったが…。

【クレジット】
監督:木村大作(「八甲田山」、「あ・うん」、「単騎、千里を走る。」 )
原作:新田次郎
    『劔岳 点の記』(文春文庫刊)
脚本:木村大作/菊池淳夫/宮村敏正
撮影:木村大作
音楽:池辺晋一郎

出演:浅野忠信 … 柴崎芳太郎(陸軍参謀本部陸地測量部測量手)
    香川照之 … 宇治長次郎(測量隊案内人)
    松田龍平 … 生田信(陸軍参謀本部 陸地測量部測夫)
    モロ師岡 … 木山竹吉(陸軍参謀本部 陸地測量部測夫)
    仲村トオル … 小鳥烏水(日本山岳会)
    宮崎あおい… 柴崎葉津よ(柴崎芳太郎の妻)
    小澤征悦 … 玉井要人(日本陸軍大尉)
    鈴木砂羽 … 宇治佐和(宇治長次郎の妻)
    笹野高史 … 大久保徳昭(日本陸軍少将)
    石橋蓮司 … 岡田佐吉(立山温泉の宿の主人)
    國村隼 … 矢口誠一郎(日本陸軍中佐)
    井川比佐志… 佐伯永丸(芦峅寺の総代)
    夏八木勲 … 行者
    役所広司 … 古田盛作(元陸軍参謀本部陸地測量部測量手)


第139回 「奇跡の人 」


第139回高宮映画祭 2012年9月15日
【 奇跡の人 】1962年 アメリカ映画 106分
 原題 THE MIRACLE WORKER

【解説】
 三重苦の困難を乗り越え社会福祉に身を捧げたヘレン・ケラーと彼女に奇跡を起こしたミラクル・ワーカーである家庭教師アニー・サリバンを描いたウィリアム・ギブソン作の舞台劇の映画版。演出は舞台版同様にアーサー・ペン(劇場監督第2作)、サリヴァン先生役のアン・バンクロフト、ヘレン役のパティ・デュークも舞台版と同じキャスティングである。バンクロフト、デューク共に壮絶な演技を見せ、アカデミーの主演・助演女優賞に輝いた。

【こぼれ話】
 19世紀末から20世紀にかけて活躍したヘレン・ケラー(1880 ― 1968)。彼女が生きた時代は二つの大戦を含む戦争の世紀とも言える時代です。目が見えず、耳が聞こえず、話すことも困難な、ハンデを負いながら世界中に福祉施設を作って行ったのはまさしく奇跡です。戦前戦後を通じて3度の来日を果たしており、1937年の初来日時に横浜港の客船待合室で財布を盗まれてしまった。そのことが新聞で報道されると日本全国の多くの人々からヘレン・ケラー宛に現金が寄せられ、その額は彼女が日本を離れる時までに盗まれた額の10倍以上に達していたとの事です。親日家とも称されいる彼女ですが、快く思わない者も少なくなく、日本の重光葵の手記『巣鴨日記』(『文藝春秋』1952年8月号掲載)によると、巣鴨プリズンに収監されている元将官たちの中には、彼女のニュースが耳に入ってきた際、彼女のことを「あれは盲目を売り物にして居るんだよ!」とこき下ろしている者もいた。このことに関して重光は「彼等こそ憐れむべき心の盲者、何たる暴言ぞや。日本人為めに悲しむべし」と彼らを痛烈に批判すると同時に、見解の偏狭さを嘆いている。幾多の困難に際し、終生支えとなったのがサリバン先生(アン・サリヴァン1866 ― 1936)で、初めての来日を渋っていたヘレンに渡航を促したのも彼女でした。

【あらすじ】
 生後19ケ月で、熱病により目が見えず、耳も聞こえず、言葉も喋れなくなってしまったヘレン。過保護ともいえる両親の献身的な行動にも関わらず、わがままに育ったヘレンを受け容れてくれる学校はなかった。そんな時、自身も盲目を克服した女教師アニー・サリヴァンが一家の前に現れる。サリヴァンは、文明から隔絶してしまったかのような7歳の少女ヘレンに、彼女を取り巻く世界を認識させようと必死に努力を重ねていくが…。

【クレジット】
監督:アーサー・ペン (左きゝの拳銃・俺たちに明日はない)
製作:フレッド・コー
原作:ウィリアム・ギブソン
脚本:ウィリアム・ギブソン
撮影:アーネスト・カパロス
音楽:ローレンス・ローゼンタール

出演 :アン・バンクロフト  …… アニー・サリヴァン
パティ・デューク  …… ヘレン・ケラー
ヴィクター・ジョリイ  …… キャプテン・アーサー・ケラー
インガー・スヴェンソン …… 母親ケイト
アンドリュー・プライン …… 義兄ジェームズ


第138回 「明日への遺言 」


第138回高宮映画祭 2012年8月11日
【 明日への遺言 】2007年 日本映画 110分

【解説】
 第二次大戦中、名古屋への無差別爆撃を実行したB29搭乗の米兵を略式裁判で処刑し、戦後その罪を問われB級戦犯として裁かれた東海軍司令官・岡田資中将が、部下を守り、自らの誇りを懸けて挑んだ法廷での闘いと、それを見守る家族との愛と絆を描くドラマ。原作は『俘虜記』・『野火』・『中原中也』などの硬骨の作家大岡昇平のノンフィクション『ながい旅』。監督は「雨あがる」「博士の愛した数式」の小泉堯史。主演は藤田まこと、共演に富司純子。

【あらすじ】
 1945年5月、米軍による名古屋市街への絨毯爆撃が行われ、その際撃墜されパラシュートで降下した米軍搭乗員38名が日本軍により拘束される。東海軍司令官・岡田資中将は、彼らを略式裁判によって処刑する。終戦後、岡田中将をはじめとする被告人20名は、捕虜を殺害した罪で起訴された。これに対し岡田中将は、搭乗員はジュネーブ条約の定める捕虜ではなく、無差別爆撃を行った戦争犯罪人であり、かつ、当時の状況では略式の手続きもやむを得なかったとその正当性を主張、この裁判を“法戦”と名付けて、徹底的に争う意志を貫く一方、部下の行為も含めすべての責任は司令官である自分にあると、部下を守り全責任を負う論戦を展開していくのだった。

【クレジット】
監督:小泉堯史
プロデューサー:永井正夫
プロデュース:原正人
原作: 大岡昇平
『ながい旅』(新潮社刊)
脚本: 小泉堯史
ロジャー・パルヴァース
撮影: 上田正治
北澤弘之
美術: 酒井賢
衣裳: 黒澤和子
編集: 阿賀英登
音楽: 加古隆
主題歌:森山良子
『ねがい』
ナレーション: 竹野内豊

出演:藤田まこと …… 岡田資
ロバート・レッサー …… フェザーストン主任弁護人
フレッド・マックィーン …… バーネット主任検察官
リチャード・ニール …… ラップ裁判委員長
西村雅彦  …… 町田秀実
蒼井優  …… 守部和子
近衛はな  …… 小原純子
加藤隆之  …… 岡田陽
田中好子  …… 水谷愛子
富司純子  …… 岡田温子
児玉謙次
頭師佳孝
松井範雄
金内喜久夫


第137回 「バベットの晩餐会 」

第137回高宮映画祭 2012年7月7日
【 バベットの晩餐会 】1987年 デンマーク映画 102分
あらすじ】
19世紀後半、デンマークの辺境の小さな漁村に、厳格なプロテスタント牧師(ポウエル・ケアン)の美しい娘、マーチーネ(ヴィーベケ・ハストルプ)とフィリパ(ハンネ・ステンスゴー)は住んでいた。
――詳しく内容を知りたい方は――

監督:ガブリエル・アクセル
原作:カレン・ブリクセン
脚本:ガブリエル・アクセル
撮影:ヘニング・クリスチャンセン
音楽:ペア・ヌアゴー

出演:
バベット     …… ステファーヌ・オードラン(『いとこ同志』『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』など)
マーチーネ(老)…… ビルギッテ・フェダースピール
マーチーネ(若)…… ヴィーベケ・ハストルプ
フィリッパ(老) …… ボディル・キュア
フィリッパ(若) …… ハンネ・ステンスゴー
ローレンス(将軍)… ヤール・クーレ
ローレンス(将校)… グドマール・ヴィーヴェソン
パパン     …… ジャン・フィリップ・ラフォン
スウェーデン宮廷の夫人 …… ビビ・アンデショーン(『第七の封印』『野いちご』『ある結婚の風景』など)

【解説】
フランスでTVの監督をしていたガブリエル・アクセルが10年ぶりにデンマークに戻って作り上げたヒューマン・ドラマ。1987年のアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した。 原作は現在のデンマークの50クローネ紙幣(デンマークはユーロ非加盟)にその肖像が使われているほどの国民的作家『カレン・ブリクセン』。彼女の作品の英語版ではイサク・ディーネセンもしくはアイザック・ディネーセン名義で発表されている。アイザック・ディネーセン名で出版された『アフリカの日々』は1985年公開のアメリカ映画『愛と哀しみの果て』の原作であり、この年のアカデミー賞で作品・監督賞をはじめ、7部門で受賞している。映画の素材として魅力ある作家なのでしょう。この作品も光と影が織り成す映像美は絵画的でもあり、大変美しい。
今年はバベットの晩餐会公開25周年ということで、東京銀座のホテルではバベットの晩餐会のメニューを復元したイベントが行なわれたという。


第136回 「大統領の理髪師 」

第136回高宮映画祭 2012年6月16日
【 大統領の理髪師 】2004年 韓国映画 116分

「ぼくのお父さんは床屋さん。でも、どこにでもいるただの床屋じゃないよ。」
韓国の激動の時代を背景に、様々な歴史的政治事件を庶民の目線から描き出したドラマ。一介の小市民にしかすぎない一人の男が、ひょんなことから大統領の専属理髪師に選ばれたことで、政治の暗部を目の当たりにし、やがては時代の渦に巻き込まれていく姿を、家族の絆を軸に、笑いと涙で綴る。監督は、これが長編デビューのイム・チャンサン。主演は「JSA」のソン・ガンホと「オアシス」のムン・ソリ。日本にもかってこのような時代がありました。
 1960年代の韓国。大統領官邸“青瓦台”のある町、孝子洞で理髪店を営むごく普通の男、ソン・ハンモ。彼は、近所の人々同様、大統領のお膝元であることを誇りに思い、時の政府を妄信的に支持し、熱烈さのあまり町ぐるみの不正選挙にも加担するほどだった。新米助手のキムを無理やり口説いて結婚し、やがてはかわいい息子ナガンも生まれ幸せな毎日を送るソンに、ある時大きな転機が訪れる。ふとした事件をきっかけに、彼は大統領の理髪師に選ばれるのだった。これによって、ソンは思いがけず、権力をめぐる政争の渦に巻き込まれてしまうのだった…。

【クレジット】
監督:イム・チャンサン
脚本:イム・チャンサン
撮影:チョ・ヨンギュ
音楽:パク・キホン

出演: ソン・ガンホ …… ソン・ハンモ
ムン・ソリ ……… キム・ミンジャ
リュ・スンス…チンギ
イ・ジェウン……… ソン・ナガン
ソ・ビョンホ……… チャン・ヒョクス
パク・ヨンス……… パク・ジョンマン
チョ・ヨンジン 大統領
【解説】
 韓国の激動の時代を背景に、様々な歴史的政治事件を庶民の目線から描き出したドラマ。一介の小市民にしかすぎない一人の男が、ひょんなことから大統領の専属理髪師に選ばれたことで、政治の暗部を目の当たりにし、やがては時代の渦に巻き込まれていく姿を、家族の絆を軸に、笑いと涙で綴る。監督は、これが長編デビューのイム・チャンサン。主演は「JSA」のソン・ガンホと「オアシス」のムン・ソリ。
 1960年代の韓国。大統領官邸“青瓦台”のある町、孝子洞で理髪店を営むごく普通の男、ソン・ハンモ。彼は、近所の人々同様、大統領のお膝元であることを誇りに思い、時の政府を妄信的に支持し、熱烈さのあまり町ぐるみの不正選挙にも加担するほどだった。新米助手のキムを無理やり口説いて結婚し、やがてはかわいい息子ナガンも生まれ幸せな毎日を送るソンに、ある時大きな転機が訪れる。ふとした事件をきっかけに、彼は大統領の理髪師に選ばれるのだった。これによって、ソンは思いがけず、権力をめぐる政争の渦に巻き込まれてしまうのだった…。


第135回 「グラン・トリノ 」

第135回高宮映画祭 2012年4月21日
【 グラン・トリノ 】2008年 アメリカ映画 117分

1954年の20代に「半魚人の逆襲」で俳優として映画デビューをし、1971年には「恐怖のメロディ」では監督業にも踏み出したクリント・イーストウッドが役者人生54年目の締めくくりとして選択した作品ですが、役者としての彼の最後にふさわしい堂々たる作品です。役者としても監督としても常に平均以上の作品を作り続けてきたクリント・イーストウッドの演技がこれを最後にもう見られないのかと思うと少し寂しい気もしますが、ヒーローを演じ続けてきた役者としては充分使命を果たしたという事なのでしょう。監督としてはその後も「インビクタス/負けざる者たち」でアパルトヘイトで悪名高い南アフリカの再生への希望を描き、最近作の「J・エドガー」ではFBIを作り上げてきた男のドラマを丁寧な筆致で描き出していく手腕はさすがです。過去を描きながらでも現代をストレートに切り取っていくクリント・イーストウッドにはまだまだ目が離せません。

急速に様変わりしていく世間を嘆き、孤独に生きる人種差別主義者の偏屈老人が、ひょんなことから隣人のアジア系移民家族と思いがけず交流を深めていくさまを、哀愁の中にもユーモアを織り交ぜつつ端正な筆致で綴ってゆく。
 長年一筋で勤め上げたフォードの工場を引退し、妻にも先立たれた孤独な老人ウォルト・コワルスキー。いまや、彼の暮らす住宅街に昔馴染みは一人もおらず、朝鮮戦争帰還兵の彼が嫌ってやまないアジア人をはじめ外国人であふれる通りを目にしては苦虫をかみつぶし、亡き妻に頼まれたと、しつこく懺悔を勧めてくる若造神父にも悪態をついては追い返す日々。自宅をきれいに手入れしながら、愛犬デイジーと72年製フォード車グラン・トリノを心の友に、お迎えが来るのをただじっと待つ退屈な余生を送っていた。そんなある日、彼が大切にする自慢の庭で、隣に住むモン族の気弱な少年タオと不良少年グループがもみ合っているのを目撃したウォルト。彼らを追い払おうとライフルを手にするが、結果的にタオを助けることに。タオの母親と姉がこれに感謝し、以来何かとお節介を焼き始める。最初は迷惑がるものの、次第に父親のいないタオのことを気に掛けるようになるウォルトだったが…。

【クレジット】
監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド
ロバート・ロレンツ
ビル・ガーバー
製作総指揮:ジェネット・カーン
ティム・ムーア
ブルース・バーマン
原案:デヴィッド・ジョハンソン
ニック・シェンク
脚本:ニック・シェンク
撮影:トム・スターン
プロダクションデザイン:ジェームズ・J・ムラカミ
衣装デザイン:デボラ・ホッパー
編集:ジョエル・コックス
ゲイリー・D・ローチ
音楽:カイル・イーストウッド
マイケル・スティーヴンス

出演: クリント・イーストウッド …… ウォルト・コワルスキー
ビー・ヴァン …………………… タオ・ロー
アーニー・ハー…………………… スー・ロー
クリストファー・カーリー……… ヤノビッチ神父
コリー・ハードリクト…………… デューク
ブライアン・ヘイリー…………… ミッチ・コワルスキー
ブライアン・ホウ………………… スティーブ・コワルスキー
ジェラルディン・ヒューズ……… カレン・コワルスキー
ドリーマ・ウォーカー…………… アシュリー・コワルスキー


第134回 「関の彌太ッぺ 」

  第134回高宮映画祭 2012年4月21日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 関の彌太ッぺ 】1963年 日本映画 89分
 戦後何度か映画化された作品で、「瞼の母」(第79回高宮映画祭作品)「中山七里」などの長谷川伸の同名戯曲を脚色。叶えられぬ夢を抱えて生きる哀しみを独自のリリシズムで描く。ラストシーン、木槿(むくげ。花言葉は信念)の花の咲く垣根越しの男女のカットは日本映画最高のワンシーンとされる。山下耕作監督の出世作であり、本作を時代劇映画のベストに上げる評論家は多い。
 
 関の彌太ッぺ(中村錦之助)は、十年前に生き別れた妹を探して旅から旅の途中、ふとしたことから出会った孤児の少女お小夜(上木三津子)に妹の面影をみいだし、彼女の実家に送り届ける。それから十年、名もつげずに去った彼を恩人として探すお小夜(十朱幸代)一家に偽者の箱田の森介(木村功)が入り込み、一家を苦しめていることを知った彌太ッぺは、再び彼女の幸せのため体を張る。旅がらすの哀歓を描いた珠玉の股旅ロマン。長谷川伸原作の数多い名作映画のなかでも群をぬく一編。

監督:山下耕作 (緋牡丹博徒/戒厳令の夜 )
原作:長谷川伸
脚本:成沢昌茂 (雁/赤線地帯/宮本武蔵)
撮影:古谷伸(トラ・トラ・トラ!)
音楽:木下忠司 (二十四の瞳/喜びも悲しみも幾歳月)

出演:中村錦之助 …… 関の弥太郎
    木村功    …… 箱田の森介
    十朱幸代   …… お小夜
    上木三津子 …… お小夜の子供時代
    大坂志郎  …… 堺の和吉
    夏川静江 ……  沢井屋お金
    武内亨    …… 銀太郎
    鳳八千代 …… おすみ
    月形龍之介 …… 田毎の才兵衛
    岩崎加根子 …… お由良
    安部徹    …… 飯岡の助五郎
    沢村宗之助 …… 神楽獅子の大八
    遠藤辰雄 …… 吾作
    砂塚秀夫 …… 平木の豆鉄
    堀正夫    …… 笹川の繁蔵 


第133回高宮映画祭「セブン・イヤーズ・イン・チベット」

  第133回高宮映画祭 2012年3月10日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 セブン・イヤーズ・イン・チベット 】1997年 アメリカ 映画 126分

 実在したオーストリアの世界的登山家ハインリヒ・ハラーの原作を映画化した一大叙事詩。神秘的な禁断の地・チベットを舞台に、ひとりの登山家がたどる魂の遍歴を描く。ブラッド・ピット、デビッド・シューリス共演。『薔薇の名前』のジャン・ジャック・アノー監督作。
 
 1939年、世界最高峰の制覇を目指し、ヒマラヤ山脈へと向かった登山家ハラー。だが彼は第二次世界大戦の勃発により、イギリス軍の捕虜となってしまう。登山仲間とともに、ヒマラヤ山脈を越える決死の脱出を図るハラーたち。そして逃亡の果て彼らは、チベットの聖地へとたどり着く………

 映画の後日談ですが、原作者ハインリヒ・ハラーとダライ・ラマとの交流はハラー が亡くなるまで続き、2006年1月ハラーの死に際しダライ・ラマはハラー婦人宛に哀悼の意を述べている。

「私の友人、ハインリヒ・ハラー氏の訃報を受け、悲しみの念に堪えません。奥様、そしてご家族の皆様に、衷心より哀悼の意を捧げます。私は悲しみに暮れています。なぜなら、ハインリヒ・ハラー氏は私個人の友人であり、私に英語を教えてくださったのもハラー氏だったからです。ハラー氏は、オーストリア人の英語の先生でした。
ハラー氏にはじめてお目にかかったのは1949年でした。未知の世界からやってきたハラー氏から、私はさまざまなことを学び、とりわけ、彼の出身地であるヨーロッパについては多くのことを学びました。
『セブンイヤーズ・イン・チベット』というあまりに有名な本と講演活動を通して、チベットとチベット人への社会的関心を喚起してくださったハラー氏にたいする感謝の念はことばに尽くせませんが、この場をお借りして、心より深くお礼申し上げたく存じます。ハラー氏がチベット人に寄せてくださった敬愛の情は、だれの目にも明らかです。
まだ自由であったころのチベットで7年間もの日々を過ごすという貴重な体験をした、西洋の、忠信の友を失ってしまったことを、チベット人は嘆き悲しんでいます。われわれチベット人は、ハインリヒ・ハラー氏への想いを、これからも胸に抱きつづけます。
あなたとご家族のために、心より祈りを捧げます」

監督:ジャン=ジャック・アノー (薔薇の名前/愛人/ラマン )
原作:ハインリヒ・ハラー
脚本:ベッキー・ジョンストン (サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方)
撮影:ロベール・フレース
音楽:ジョン・ウィリアムズ (スター・ウォーズ/戦火の馬)
チェロ:ヨー・ヨー・マ
出演:ブラッド・ピット (マネーボール/ベンジャミン・バトン数奇な人生)
    デヴィッド・シューリス (ハリー・ポッター/戦火の馬)
    B・D・ウォン
    マコ (砲艦サンパブロ) 


第132回高宮映画祭「単騎、千里を走る」

  第132回高宮映画祭 2012年2月18日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 単騎、千里を走る。 】2006年 中国/日本 映画 108分

 日本映画界の第一人者、高倉健との作品作りを長年希望していた 監督チャン・イーモウによるヒューマン・ドラマ。なお日本での撮影は、イーモウ監督の強い希望で日本人スタッフが担当することになり、降旗康男監督はじめ高倉健主演映画を数多く手掛けてきたベテランスタッフが結集した。
 
 静かな漁村に暮らす高田剛一のもとにある日、東京にいる息子の健一が重病だとの報せが届く。しかし父と子の間には長年に渡る確執が存在し、そのために健一は父との面会を拒んでいた。息子ともう一度向き合うことを決意する高田。彼は、嫁の理恵から民俗学者の健一が、中国の有名な俳優リー・ジャーミンと交わした約束を果たすことが出来ず悔やんでいることを知らされる。長年疎遠となっていた息子の余命が僅かと知った主人公が、息子の願望を叶えようと単身中国に渡り、困難な旅の中で中国の人々と心を通わせていく姿を綴る。

監督:チャン・イーモウ (紅いコーリャン/あの子を探して/HERO )
    降旗康男 (駅 STATION/居酒屋兆治)

原案:チャン・イーモウ
脚本:ヅォウ・ジンジー 
撮影:ジェオ・シャーディン
    木村大作 (劔岳 点の記)
音楽:ガゥオ・ウェンジィン 
出演:高倉健   ……… 高田剛一
    寺島しのぶ  …… 高田理恵 
    リー・ジャーミン … リー・ジャーミン
    チュー・リン  …… チュー・リン
    ジャン・ウェン …… ジャン・ウェン
    ヤン・ジェンボー … ヤン・ヤン
    中井貴一   …… 高田健一の声


第131回 高宮映画祭 「仔鹿物語」

   映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

仔鹿物語

フロリダ北部の森林地帯で暮らす一家を主人公に、自然の猛威、隣家との確執を交えながら、ひとり息子の少年と子鹿の触れ合いを描く成長譚。ピューリッツァ賞を受けたマージョリー・キーナン・ローリングスの原作により、色彩豊かに自然の美しさ、厳しさ、生き物を愛しむ心を描いた今こそ見られるべき味わい深い名作です。

ある日父親がガラガラヘビに噛まれたため、付近にいた雌鹿を殺し肝臓で毒を吸い出した。そばには親を失った小鹿がいた。少年ジョディは父に請い、子鹿を飼い始め、フラッグ(旗)と名付ける………

監督:クラレンス・ブラウン (緑園の天使/アンナ・カレニナ)
製作:シドニー・フランクリン (キューリー夫人 /心の旅路)
原作:マージョリー・キーナン・ローリングス
脚本:ポール・オズボーン (エデンの東)
撮影:チャールズ・ロッシャー (本作でアカデミー撮影賞受賞)
    レナード・スミス     (       〃         )
    アーサー・アーリング  (       〃         )
音楽:ハーバート・ストサート (オズの魔法使)

出演:グレゴリー・ペック (アラバマ物語)
    ジェーン・ワイマン (ジョニー・ベリンダ)
    クロード・ジャーマン・Jr
    チル・ウィルス
    クレム・ビヴァンス
    マーガレット・ワイチャーリイ
    ヘンリー・トラヴァース
    フォレスト・タッカー
    ジューン・ロックハート



第130回 高宮映画祭 「最後の忠臣蔵」

   映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

最後の忠臣蔵(2010)

『四十七人の刺客』に続いて発表された池宮彰一郎原作の忠臣蔵最終章。
赤穂浪士の中に、討入り後の使命を与えられた二人の生き残りがいた。一人は討入り後、切腹の列に加わることを許されず、大石内蔵助から「真実を 後世に伝え、浪士の遺族を援助せよ」との密命を受けた寺坂吉右衛門。そしてもう一人は、討入り前夜に内蔵助の隠し子を守り抜くという極秘の使命 を与えられ忽然と姿を消した瀬尾孫左衛門である。討入りから16年間、名誉の死を許されなかった二人は、それぞれの使命を果たすためだけに懸命に 生きてきた。
忠臣蔵後日談。
日本の風景の美しさ、忠義に生きる武士や武家の娘として凛と生きる少女など、古き良き日本人の精神を、忠臣蔵の四十七士として死ねなかった二人の武士の物語の中に描きだした感動作。どうしても泣けます。

監督:杉田成道(北の国から)
原作:池宮彰一郎
脚本:田中陽造(居酒屋ゆうれい)
美術監督:西岡善信(たそがれ清兵衛)
衣装デザイナ ー:黒澤和子(たそがれ清兵衛) 音楽:加古隆(阿弥陀堂だより)

出演:役所広司 … 瀬尾孫左衛門
佐藤浩市 … 寺坂吉右衛門
桜庭ななみ … 可音
山本耕史 … 茶屋修一郎
風吹ジュン … きわ
田中邦衛 … 奥野将監
伊武雅刀 … 進藤長保
笈田ヨシ … 茶屋四郎次郎
安田成美 … ゆう
片岡仁左衛門 … 大石内蔵助
(特別出演)
柴俊夫
佐川満男



第129回 高宮映画祭 「博士の異常な愛情」

  博士の異常な愛情(1964)/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

『2001年宇宙の旅』・『時計じかけのオレンジ』など完全主義の制作で知られ、それがためハリウッドに馴染めず、イギリスで映画制作を行なってきたスタンリー・キューブリックのメジャー6作目の作品。アメリカ軍基地の司令官が、ソ連の核基地の爆撃指令を発した。司令官の狂気を知った副官は、司令官を止めようとするが逆に監禁されてしまう。大統領は、ソ連と連絡を取って事態の収拾を図る。しかし、迎撃機によって無線を破壊された1機が、ついに目標に到達してしまう……。
冷戦下を舞台に、偶発的な原因で核戦争が勃発しそうになり人類滅亡の危機が急迫するという状況で、大半が利己的な俗物(一部は異常者)である政府や軍の上層部が右往左往するというシニカルで意地の悪いコメディである。また、キューブリックが監督した最後の白黒作品である。上映時間は93分。50年前、冷戦下の1962年に起こったキューバ危機は原爆による核の恐怖であった。現在は平和利用の名のもと使われていた核エネルギーが想定外の事態で新たな恐怖を引き起こしている。
監督: スタンリー・キューブリック
製作: ヴィクター・リンドン
原作: ピーター・ジョージ
脚本: スタンリー・キューブリック
ピーター・ジョージ
テリー・サザーン
撮影: ギルバート・テイラー
美術: ピーター・マートン
編集: アンソニー・ハーヴェイ
音楽: ローリー・ジョンソン

出演: ピーター・セラーズ マンドレイク/マフリー大統領/Dr.ストレンジラブ
ジョージ・C・スコット バック・タージドソン将軍
スターリング・ヘイドン ジャック・リッパー准将
キーナン・ウィン バット・グアノ大佐
スリム・ピケンズ キング・コング少佐
ジェームズ・アール・ジョーンズ ゾッグ少尉



第128回 高宮映画祭 「竹山ひとり旅」

  一地方の芸であった津軽三味線を全国に広めた第一人者「高橋竹山」。この映画は3歳の時に麻疹(はしか)をこじらせて半失明となった高橋定蔵が近所のボサマ(盲目の門付芸人)であった戸田重次郎から三味線と唄を習い、17歳からボサマとして門付けの旅に出た苦難の青春物語です。
昭和25年。津軽民謡の名人といわれた成田雲竹が各地を興行する伴奏者として定蔵を指名に訪れた時、定蔵40歳。ここに至るまでのひとり旅を映画は描いていきます。(竹山の名はこの成田雲竹より与えられた。)
若かりし頃の竹山に林隆三(たくましさが良い)。この配役により、暗いエピソードも救われている。
1975年竹山自身による「津軽三味線ひとり旅」という自伝が発行されており、この頃、竹山はようやく全国に知られるようになってきました。この時竹山65歳。1977年、同じ明治生まれの映画監督「新藤兼人」が竹山との対話を基に、この作品は作られました。

60代後半を迎えた二人の芸術家が明治・大正・昭和をたくましく生き抜いてきた青春時代のアルバムのような趣があります。
この映画には出てきませんが竹山は昭和8年の昭和三陸地震で起きた大津波に遭遇しております。門付けの旅の途中で宿泊した宿が全壊。津波が来る直前に命からがら裏山に避難したそうです。


第127回 高宮映画祭 「天国から来たチャンピオン」

   第127回高宮映画祭
『天国から来たチャンピオン』
1978年ゴールデングローブ賞 作品賞受賞
前途有望なプロ・フットボール選手が交通事故で即死するが、それは天使のミスによるものだった。困った天界は彼の魂を殺されたばかりの若き実業家の中に送り込む。全く新しい人物となった彼は、再びフットボールの世界に乗り出すが……。「幽霊紐育を歩く」(41)をW・ビーティが初の監督を行い、脚本・製作も兼ねてリメイク。期限付きで異なる人生を送ることになった男をハートウォーミングに描いた愛すべき作品。W・ビーティはこの作品の成功を受けて製作監督した次作の『レッズ』でアカデミー賞の監督賞を受賞。

監督:ウォーレン・ベイティ / バック・ヘンリー
製作:ウォーレン・ベイティ
製作総指揮:ハワード・W・コッチ・Jr
脚本:エレイン・メイ / ウォーレン・ベイティ
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
音楽:デイヴ・グルーシン

出演:ウォーレン・ベイティ(Joe_Pendleton)
   ジュリー・クリスティ(Betty_Logan)
   ジェームズ・メイソン(Mr._Jordan)
   ジャック・ウォーデン(Max_Corkle)
   チャールズ・グローディン(Tony_Abbott)
   ダイアン・キャノン(Julia_Farnsworth)
   ヴィンセント・ガーディニア(Det_Krim)
   バック・ヘンリー(The_Escort)


第126回 高宮映画祭 「二十四の瞳」


第125回 高宮映画祭 「ドクトル・ジバゴ」


第124回 高宮映画祭 「ネバダ・スミス」


第123回 高宮映画祭 「めがね」


第122回 高宮映画祭 「9000マイルの約束」


第121回 高宮映画祭 「武士の一分」


第120回 高宮映画祭 「34丁目の奇蹟」


第119回 高宮映画祭 「蒲田行進曲」


第118回 高宮映画祭 「真昼の決闘」



117回 「めまい 」




第117回 高宮映画祭 「めまい」
今回はサスペンス映画の神様
アルフレッ ド・ヒッチコックの傑作。『めまい』です。

ヒッチコック円熟期の作品で、当高宮映画祭では第78回に
『北北西に進路を取れ』を上映しましたが、これに勝るとも劣らない
作品です。

ある事件をきっかけに極度な高所恐怖症に陥ったジョン・スコティは、その事を理由に警官を退職したが、旧友の頼みで彼の妻を尾行する事になる。奇 異な行動を取る女に接近して行く内に二人は恋に落ちるが……。
オープニングの鬼才ソウル・バスによるタイトルデザインから前半の 謎めいたロマンス。後半の心理的なサスペンスまで、技巧を凝らした演出と常連の作曲家バーナード・ハーマンの音楽で紡ぎ上げた
展開は息もつけません。

とにかくダマしのテクニック満載で、よくよく考えると突っ込み所は多いのですが、いつの間にかヒッチコックに翻弄されているという唸らされる事請 け合いの極上ミステリーです。

フランスの著名な映画監督はこの映画を、類まれなる様式美の勝利
と評しています。