いやしの街 高宮 本文へジャンプ

第134回 「関の彌太ッぺ 」

  第134回高宮映画祭 2012年4月21日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 関の彌太ッぺ 】1963年 日本映画 89分
 戦後何度か映画化された作品で、「瞼の母」(第79回高宮映画祭作品)「中山七里」などの長谷川伸の同名戯曲を脚色。叶えられぬ夢を抱えて生きる哀しみを独自のリリシズムで描く。ラストシーン、木槿(むくげ。花言葉は信念)の花の咲く垣根越しの男女のカットは日本映画最高のワンシーンとされる。山下耕作監督の出世作であり、本作を時代劇映画のベストに上げる評論家は多い。
 
 関の彌太ッぺ(中村錦之助)は、十年前に生き別れた妹を探して旅から旅の途中、ふとしたことから出会った孤児の少女お小夜(上木三津子)に妹の面影をみいだし、彼女の実家に送り届ける。それから十年、名もつげずに去った彼を恩人として探すお小夜(十朱幸代)一家に偽者の箱田の森介(木村功)が入り込み、一家を苦しめていることを知った彌太ッぺは、再び彼女の幸せのため体を張る。旅がらすの哀歓を描いた珠玉の股旅ロマン。長谷川伸原作の数多い名作映画のなかでも群をぬく一編。

監督:山下耕作 (緋牡丹博徒/戒厳令の夜 )
原作:長谷川伸
脚本:成沢昌茂 (雁/赤線地帯/宮本武蔵)
撮影:古谷伸(トラ・トラ・トラ!)
音楽:木下忠司 (二十四の瞳/喜びも悲しみも幾歳月)

出演:中村錦之助 …… 関の弥太郎
    木村功    …… 箱田の森介
    十朱幸代   …… お小夜
    上木三津子 …… お小夜の子供時代
    大坂志郎  …… 堺の和吉
    夏川静江 ……  沢井屋お金
    武内亨    …… 銀太郎
    鳳八千代 …… おすみ
    月形龍之介 …… 田毎の才兵衛
    岩崎加根子 …… お由良
    安部徹    …… 飯岡の助五郎
    沢村宗之助 …… 神楽獅子の大八
    遠藤辰雄 …… 吾作
    砂塚秀夫 …… 平木の豆鉄
    堀正夫    …… 笹川の繁蔵 


第133回高宮映画祭「セブン・イヤーズ・イン・チベット」

  第133回高宮映画祭 2012年3月10日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 セブン・イヤーズ・イン・チベット 】1997年 アメリカ 映画 126分

 実在したオーストリアの世界的登山家ハインリヒ・ハラーの原作を映画化した一大叙事詩。神秘的な禁断の地・チベットを舞台に、ひとりの登山家がたどる魂の遍歴を描く。ブラッド・ピット、デビッド・シューリス共演。『薔薇の名前』のジャン・ジャック・アノー監督作。
 
 1939年、世界最高峰の制覇を目指し、ヒマラヤ山脈へと向かった登山家ハラー。だが彼は第二次世界大戦の勃発により、イギリス軍の捕虜となってしまう。登山仲間とともに、ヒマラヤ山脈を越える決死の脱出を図るハラーたち。そして逃亡の果て彼らは、チベットの聖地へとたどり着く………

 映画の後日談ですが、原作者ハインリヒ・ハラーとダライ・ラマとの交流はハラー が亡くなるまで続き、2006年1月ハラーの死に際しダライ・ラマはハラー婦人宛に哀悼の意を述べている。

「私の友人、ハインリヒ・ハラー氏の訃報を受け、悲しみの念に堪えません。奥様、そしてご家族の皆様に、衷心より哀悼の意を捧げます。私は悲しみに暮れています。なぜなら、ハインリヒ・ハラー氏は私個人の友人であり、私に英語を教えてくださったのもハラー氏だったからです。ハラー氏は、オーストリア人の英語の先生でした。
ハラー氏にはじめてお目にかかったのは1949年でした。未知の世界からやってきたハラー氏から、私はさまざまなことを学び、とりわけ、彼の出身地であるヨーロッパについては多くのことを学びました。
『セブンイヤーズ・イン・チベット』というあまりに有名な本と講演活動を通して、チベットとチベット人への社会的関心を喚起してくださったハラー氏にたいする感謝の念はことばに尽くせませんが、この場をお借りして、心より深くお礼申し上げたく存じます。ハラー氏がチベット人に寄せてくださった敬愛の情は、だれの目にも明らかです。
まだ自由であったころのチベットで7年間もの日々を過ごすという貴重な体験をした、西洋の、忠信の友を失ってしまったことを、チベット人は嘆き悲しんでいます。われわれチベット人は、ハインリヒ・ハラー氏への想いを、これからも胸に抱きつづけます。
あなたとご家族のために、心より祈りを捧げます」

監督:ジャン=ジャック・アノー (薔薇の名前/愛人/ラマン )
原作:ハインリヒ・ハラー
脚本:ベッキー・ジョンストン (サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方)
撮影:ロベール・フレース
音楽:ジョン・ウィリアムズ (スター・ウォーズ/戦火の馬)
チェロ:ヨー・ヨー・マ
出演:ブラッド・ピット (マネーボール/ベンジャミン・バトン数奇な人生)
    デヴィッド・シューリス (ハリー・ポッター/戦火の馬)
    B・D・ウォン
    マコ (砲艦サンパブロ) 


第132回高宮映画祭「単騎、千里を走る」

  第132回高宮映画祭 2012年2月18日
映画祭よりご案内
上映後はお茶タイムをします。作品の感想、今後取り上げてほしい作品、はたまた我が町のあるべき姿など語り合いましょう。

【 単騎、千里を走る。 】2006年 中国/日本 映画 108分

 日本映画界の第一人者、高倉健との作品作りを長年希望していた 監督チャン・イーモウによるヒューマン・ドラマ。なお日本での撮影は、イーモウ監督の強い希望で日本人スタッフが担当することになり、降旗康男監督はじめ高倉健主演映画を数多く手掛けてきたベテランスタッフが結集した。
 
 静かな漁村に暮らす高田剛一のもとにある日、東京にいる息子の健一が重病だとの報せが届く。しかし父と子の間には長年に渡る確執が存在し、そのために健一は父との面会を拒んでいた。息子ともう一度向き合うことを決意する高田。彼は、嫁の理恵から民俗学者の健一が、中国の有名な俳優リー・ジャーミンと交わした約束を果たすことが出来ず悔やんでいることを知らされる。長年疎遠となっていた息子の余命が僅かと知った主人公が、息子の願望を叶えようと単身中国に渡り、困難な旅の中で中国の人々と心を通わせていく姿を綴る。

監督:チャン・イーモウ (紅いコーリャン/あの子を探して/HERO )
    降旗康男 (駅 STATION/居酒屋兆治)

原案:チャン・イーモウ
脚本:ヅォウ・ジンジー 
撮影:ジェオ・シャーディン
    木村大作 (劔岳 点の記)
音楽:ガゥオ・ウェンジィン 
出演:高倉健   ……… 高田剛一
    寺島しのぶ  …… 高田理恵 
    リー・ジャーミン … リー・ジャーミン
    チュー・リン  …… チュー・リン
    ジャン・ウェン …… ジャン・ウェン
    ヤン・ジェンボー … ヤン・ヤン
    中井貴一   …… 高田健一の声


第131回 高宮映画祭 「仔鹿物語」

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仔鹿物語

フロリダ北部の森林地帯で暮らす一家を主人公に、自然の猛威、隣家との確執を交えながら、ひとり息子の少年と子鹿の触れ合いを描く成長譚。ピューリッツァ賞を受けたマージョリー・キーナン・ローリングスの原作により、色彩豊かに自然の美しさ、厳しさ、生き物を愛しむ心を描いた今こそ見られるべき味わい深い名作です。

ある日父親がガラガラヘビに噛まれたため、付近にいた雌鹿を殺し肝臓で毒を吸い出した。そばには親を失った小鹿がいた。少年ジョディは父に請い、子鹿を飼い始め、フラッグ(旗)と名付ける………

監督:クラレンス・ブラウン (緑園の天使/アンナ・カレニナ)
製作:シドニー・フランクリン (キューリー夫人 /心の旅路)
原作:マージョリー・キーナン・ローリングス
脚本:ポール・オズボーン (エデンの東)
撮影:チャールズ・ロッシャー (本作でアカデミー撮影賞受賞)
    レナード・スミス     (       〃         )
    アーサー・アーリング  (       〃         )
音楽:ハーバート・ストサート (オズの魔法使)

出演:グレゴリー・ペック (アラバマ物語)
    ジェーン・ワイマン (ジョニー・ベリンダ)
    クロード・ジャーマン・Jr
    チル・ウィルス
    クレム・ビヴァンス
    マーガレット・ワイチャーリイ
    ヘンリー・トラヴァース
    フォレスト・タッカー
    ジューン・ロックハート



第130回 高宮映画祭 「最後の忠臣蔵」

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最後の忠臣蔵(2010)

『四十七人の刺客』に続いて発表された池宮彰一郎原作の忠臣蔵最終章。
赤穂浪士の中に、討入り後の使命を与えられた二人の生き残りがいた。一人は討入り後、切腹の列に加わることを許されず、大石内蔵助から「真実を 後世に伝え、浪士の遺族を援助せよ」との密命を受けた寺坂吉右衛門。そしてもう一人は、討入り前夜に内蔵助の隠し子を守り抜くという極秘の使命 を与えられ忽然と姿を消した瀬尾孫左衛門である。討入りから16年間、名誉の死を許されなかった二人は、それぞれの使命を果たすためだけに懸命に 生きてきた。
忠臣蔵後日談。
日本の風景の美しさ、忠義に生きる武士や武家の娘として凛と生きる少女など、古き良き日本人の精神を、忠臣蔵の四十七士として死ねなかった二人の武士の物語の中に描きだした感動作。どうしても泣けます。

監督:杉田成道(北の国から)
原作:池宮彰一郎
脚本:田中陽造(居酒屋ゆうれい)
美術監督:西岡善信(たそがれ清兵衛)
衣装デザイナ ー:黒澤和子(たそがれ清兵衛) 音楽:加古隆(阿弥陀堂だより)

出演:役所広司 … 瀬尾孫左衛門
佐藤浩市 … 寺坂吉右衛門
桜庭ななみ … 可音
山本耕史 … 茶屋修一郎
風吹ジュン … きわ
田中邦衛 … 奥野将監
伊武雅刀 … 進藤長保
笈田ヨシ … 茶屋四郎次郎
安田成美 … ゆう
片岡仁左衛門 … 大石内蔵助
(特別出演)
柴俊夫
佐川満男



第129回 高宮映画祭 「博士の異常な愛情」

  博士の異常な愛情(1964)/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

『2001年宇宙の旅』・『時計じかけのオレンジ』など完全主義の制作で知られ、それがためハリウッドに馴染めず、イギリスで映画制作を行なってきたスタンリー・キューブリックのメジャー6作目の作品。アメリカ軍基地の司令官が、ソ連の核基地の爆撃指令を発した。司令官の狂気を知った副官は、司令官を止めようとするが逆に監禁されてしまう。大統領は、ソ連と連絡を取って事態の収拾を図る。しかし、迎撃機によって無線を破壊された1機が、ついに目標に到達してしまう……。
冷戦下を舞台に、偶発的な原因で核戦争が勃発しそうになり人類滅亡の危機が急迫するという状況で、大半が利己的な俗物(一部は異常者)である政府や軍の上層部が右往左往するというシニカルで意地の悪いコメディである。また、キューブリックが監督した最後の白黒作品である。上映時間は93分。50年前、冷戦下の1962年に起こったキューバ危機は原爆による核の恐怖であった。現在は平和利用の名のもと使われていた核エネルギーが想定外の事態で新たな恐怖を引き起こしている。
監督: スタンリー・キューブリック
製作: ヴィクター・リンドン
原作: ピーター・ジョージ
脚本: スタンリー・キューブリック
ピーター・ジョージ
テリー・サザーン
撮影: ギルバート・テイラー
美術: ピーター・マートン
編集: アンソニー・ハーヴェイ
音楽: ローリー・ジョンソン

出演: ピーター・セラーズ マンドレイク/マフリー大統領/Dr.ストレンジラブ
ジョージ・C・スコット バック・タージドソン将軍
スターリング・ヘイドン ジャック・リッパー准将
キーナン・ウィン バット・グアノ大佐
スリム・ピケンズ キング・コング少佐
ジェームズ・アール・ジョーンズ ゾッグ少尉



第128回 高宮映画祭 「竹山ひとり旅」

  一地方の芸であった津軽三味線を全国に広めた第一人者「高橋竹山」。この映画は3歳の時に麻疹(はしか)をこじらせて半失明となった高橋定蔵が近所のボサマ(盲目の門付芸人)であった戸田重次郎から三味線と唄を習い、17歳からボサマとして門付けの旅に出た苦難の青春物語です。
昭和25年。津軽民謡の名人といわれた成田雲竹が各地を興行する伴奏者として定蔵を指名に訪れた時、定蔵40歳。ここに至るまでのひとり旅を映画は描いていきます。(竹山の名はこの成田雲竹より与えられた。)
若かりし頃の竹山に林隆三(たくましさが良い)。この配役により、暗いエピソードも救われている。
1975年竹山自身による「津軽三味線ひとり旅」という自伝が発行されており、この頃、竹山はようやく全国に知られるようになってきました。この時竹山65歳。1977年、同じ明治生まれの映画監督「新藤兼人」が竹山との対話を基に、この作品は作られました。

60代後半を迎えた二人の芸術家が明治・大正・昭和をたくましく生き抜いてきた青春時代のアルバムのような趣があります。
この映画には出てきませんが竹山は昭和8年の昭和三陸地震で起きた大津波に遭遇しております。門付けの旅の途中で宿泊した宿が全壊。津波が来る直前に命からがら裏山に避難したそうです。


第127回 高宮映画祭 「天国から来たチャンピオン」

   第127回高宮映画祭
『天国から来たチャンピオン』
1978年ゴールデングローブ賞 作品賞受賞
前途有望なプロ・フットボール選手が交通事故で即死するが、それは天使のミスによるものだった。困った天界は彼の魂を殺されたばかりの若き実業家の中に送り込む。全く新しい人物となった彼は、再びフットボールの世界に乗り出すが……。「幽霊紐育を歩く」(41)をW・ビーティが初の監督を行い、脚本・製作も兼ねてリメイク。期限付きで異なる人生を送ることになった男をハートウォーミングに描いた愛すべき作品。W・ビーティはこの作品の成功を受けて製作監督した次作の『レッズ』でアカデミー賞の監督賞を受賞。

監督:ウォーレン・ベイティ / バック・ヘンリー
製作:ウォーレン・ベイティ
製作総指揮:ハワード・W・コッチ・Jr
脚本:エレイン・メイ / ウォーレン・ベイティ
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
音楽:デイヴ・グルーシン

出演:ウォーレン・ベイティ(Joe_Pendleton)
   ジュリー・クリスティ(Betty_Logan)
   ジェームズ・メイソン(Mr._Jordan)
   ジャック・ウォーデン(Max_Corkle)
   チャールズ・グローディン(Tony_Abbott)
   ダイアン・キャノン(Julia_Farnsworth)
   ヴィンセント・ガーディニア(Det_Krim)
   バック・ヘンリー(The_Escort)


第126回 高宮映画祭 「二十四の瞳」


第125回 高宮映画祭 「ドクトル・ジバゴ」


第124回 高宮映画祭 「ネバダ・スミス」


第123回 高宮映画祭 「めがね」


第122回 高宮映画祭 「9000マイルの約束」


第121回 高宮映画祭 「武士の一分」


第120回 高宮映画祭 「34丁目の奇蹟」


第119回 高宮映画祭 「蒲田行進曲」


第118回 高宮映画祭 「真昼の決闘」



第117回 高宮映画祭 「めまい」
 今回はサスペンス映画の神様
アルフレッ ド・ヒッチコックの傑作。『めまい』です。

ヒッチコック円熟期の作品で、当高宮映画祭では第78回に
『北北西に進路を取れ』を上映しましたが、これに勝るとも劣らない
作品です。

ある事件をきっかけに極度な高所恐怖症に陥ったジョン・スコティは、その事を理由に警官を退職したが、旧友の頼みで彼の妻を尾行する事になる。奇 異な行動を取る女に接近して行く内に二人は恋に落ちるが……。
オープニングの鬼才ソウル・バスによるタイトルデザインから前半の 謎めいたロマンス。後半の心理的なサスペンスまで、技巧を凝らした演出と常連の作曲家バーナード・ハーマンの音楽で紡ぎ上げた
展開は息もつけません。

とにかくダマしのテクニック満載で、よくよく考えると突っ込み所は多いのですが、いつの間にかヒッチコックに翻弄されているという唸らされる事請 け合いの極上ミステリーです。

フランスの著名な映画監督はこの映画を、類まれなる様式美の勝利
と評しています。